スパークス・グループ株式会社が個人向け社債「スパークス・グループ株式会社第1回無担保セキュリティトークン社債(社債間限定同順位特約および譲渡制限付)」を2022年6月23日に発行します。
概要
スパークス・グループ株式会社が発行する個人向け社債の概要は次のとおりです。
名称 | スパークス・グループ株式会社第1回無担保セキュリティトークン社債 (社債間限定同順位特約および譲渡制限付) |
期間 | 1年 |
利率 | 年2.50% |
発行日 | 2022年6月23日 |
利払日 | 2023年6月23日 |
償還日 | 2023年6月23日 |
発行価格 | 額面100円につき金100円 |
申込単位 | 5万円 |
格付 | BBB+ (R&I) |
発行額 | 10億円 |
申込期間 | 2022年6月14日~2022年6月20日 |
セキュリティトークン社債
「スパークス・グループ株式会社第1回無担保セキュリティトークン社債(社債間限定同順位特約および譲渡制限付)」の社債原簿の記録の管理には、株式会社BOOSTRYが開発し、ibet for Finコンソーシアムが運営、管理するブロックチェーンネットワークである「ibet for Fin」が利用されます。
ブロックチェーンネットワークとは、限定された参加者のみがアクセス可能なネットワーク上の台帳に取引の情報を記録して資産の保存や移転の手段として使われるネットワークのことです。
利回り
「スパークス・グループ株式会社第1回無担保セキュリティトークン社債(社債間限定同順位特約および譲渡制限付)」の利率は年2.50%です。利払いは2023年6月23日に行われます。
申込単位
「スパークス・グループ株式会社第1回無担保セキュリティトークン社債(社債間限定同順位特約および譲渡制限付)」は5万円以上、5万円単位で購入することができます。
個人向け社債の多くは100万円以上、100万円単位で購入するので、「スパークス・グループ株式会社第1回無担保セキュリティトークン社債(社債間限定同順位特約および譲渡制限付)」は非常に少額から買えるようになっています。
格付け
「スパークス・グループ株式会社第1回無担保セキュリティトークン社債(社債間限定同順位特約および譲渡制限付)」は格付投資情報センター(R&I)から「BBB+」の格付を取得しています。
R&Iによる格付事由は次のとおりです。
本社債はブロックチェーン技術を用いて社債原簿を管理する社債で、証券保管振替機構が関与する振替社債ではない。ブロックチェーンネットワークで管理された社債原簿に基づいて社債権者を特定し、債券の元利金の支払いを行う。
スパークス・グループは日本株のボトムアップ運用に強みがあるスパークス・アセット・マネジメントなど国内外の資産運用会社を傘下に持つ持株会社。格付はグループ全体の信用力をそのまま反映している。中小型株やロング・ショート、長期厳選投資戦略の運用で高い実績を残している。阿部修平社長の投資哲学を軸に運用戦略を構築している。
運用資産残高(AUM)の多くは上場株を対象とする機関投資家向けファンドが占める。運用契約を中途解約されるリスクはあるものの、ベンチマークに比べてパフォーマンスは良好なことなどから資金流出リスクは顕在化していない。
日本株で培ったリサーチ能力を活用し、アジア株のほか、再生可能エネルギー発電設備などの実物資産、ベンチャー企業に投資するプライベートエクイティ(PE)事業に拡大している。実物資産とPEへの投資ファンドを合算するとグループ全体のAUMの4分の1程度を占める。運用期間は長く期中で流出しないため、収益の安定化に貢献する。
収益はAUMに応じて増減する残高報酬が中心。報酬料率をおおむね維持しているうえ、時価上昇や資金流入でAUMは拡大、残高報酬は増加している。運用体制の強化などで経常的費用は徐々に増加していくとみられるものの、基礎的な収益力は安定して推移する見通し。
財務構造も良好だ。シードマネーと経費以外は資金を必要としないビジネスモデルのため、有利子負債から現預金を差し引いた純有利子負債はマイナスだ。投資有価証券は自社ファンドのシードマネーが大部分を占める。新たなシードマネー投資で投資有価証券は増加している。換金性の高いものが多いものの、投資有価証券と自己資本のバランスが大きく変化しないか注意していく。
格付の意味や見方について詳しくは、次の記事をご覧ください。
社債間限定同順位特約
「スパークス・グループ株式会社第1回無担保セキュリティトークン社債(社債間限定同順位特約および譲渡制限付)」は担保がない無担保社債です。担保はありませんが、社債間限定同順位特約がついています。
社債間限定同順位特約とは、スパークス・グループ株式会社が今後担保付きの社債を発行する場合は、「スパークス・グループ株式会社第1回無担保セキュリティトークン社債(社債間限定同順位特約および譲渡制限付)」にも同様に担保をつけるという特約です。担保無しの債券より担保付きの債券の方が債権の回収優先順位が高いため、あとから発行された社債によって不利な扱いがされないという保証になります。
一般企業が担保付きの社債を発行するのはハードルが高く、電力会社等を除けば、担保付きの社債を発行することは滅多にありません。そのため、社債の殆どは無担保社債です。社債間限定同順位特約付とは、スパークス・グループ株式会社が担保付きの社債を発行する意思がないという表明です。
譲渡制限
一般的に、社債は第三者へ譲渡することで、償還期限前に途中売却することができます。しかし、「スパークス・グループ株式会社第1回無担保セキュリティトークン社債(社債間限定同順位特約および譲渡制限付)」には譲渡制限が付いているので、第三者へ譲渡することができません。
ただし、「スパークス・グループ株式会社第1回無担保セキュリティトークン社債(社債間限定同順位特約および譲渡制限付)」スパークス・グループ株式会社を譲渡する買入消却をすることはできます。
「スパークス・グループ株式会社第1回無担保セキュリティトークン社債(社債間限定同順位特約および譲渡制限付)」の買入消却は、法令に別途定められる場合を除き、払込期日(2022年6月23日)の翌日から償還期日(2023年6月23日)の6銀行営業日前の日(償還期日が銀行休業日に当たるときは、7銀行営業日前の日とする)までの期間はいつでもこれを行うことができます。
なお、「スパークス・グループ株式会社第1回無担保セキュリティトークン社債(社債間限定同順位特約および譲渡制限付)」を取得した者が本社債を譲渡する場合は、「ibet for Fin」を利用した、スパークス・グループ株式会社が別途指定する方式に従わなければなりません。
販売会社
LINE証券で「スパークス・グループ株式会社第1回無担保セキュリティトークン社債(社債間限定同順位特約および譲渡制限付)」を独占販売しています。
キャンペーン
「スパークス・グループ株式会社第1回無担保セキュリティトークン社債(社債間限定同順位特約および譲渡制限付)」購入したうえ、かつ LINE証券 が販売するスパークスの対象の投資信託を、
対象期間中(5 か月)で 5 万円以上買付けると、抽選で 1,111名に現金やプレゼントが当たるキャンペーンを計 2 回実施する予定です。
スパークス・グループ株式会社
スパークス・グループ株式会社は、スパークス・グループの持ち株会社です。
会社名 | スパークス・グループ株式会社 |
創業 | 1989年7月1日 |
資本金 | 8,587百万円(2022年3月末現在) |
事業内容 | 持株会社 |
上場取引所 | 東京証券取引所プライム市場 |
証券コード | 8739 |
スパークス・グループには次に示す会社があります。
- スパークス・アセット・マネジメント株式会社
- スパークス・グリーンエナジー&テクノロジー株式会社
- スパークス・アセット・トラスト&マネジメント株式会社
- スパークス・AI&テクノロジーズ・インベストメント株式会社
- スパークス・イノベーション・フォー・フューチャー株式会社
- SPARX Asset Management Korea Co., Ltd.
- SPARX Asia Investment Advisors Limited
財務・業績
第31期(2020年3月期)におけるスパークス・グループ株式会社の財務及び業績は次のとおりです。
第31期 (2020年3月期) |
第30期 (2019年3月期) |
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---|---|---|
営業収益 | 12,476百万円 | 11,239百万円 |
1株当たり当期純利益 | 2,301百万円 | 3,246百万円 |
総資産 | 33,707百万円 | 31,331百万円 |
純資産 | 20,338百万円 | 21,020百万円 |
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参考文献
スパークス・グループ株式会社 (2022) 本邦事業会社として初の仕組みとなる「個人向け公募引受型デジタル債」の発行について
スパークス・グループ株式会社 (2022) 財務・業績情報
株式会社格付投資情報センター (2022) NEWS RELEASE
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