マイナンバーとは、社会保障と税のために個人を識別するための番号です。
確定申告にはマイナンバーの記載が必要
平成28年分以降の確定申告書には、マイナンバーの記載が必要です。
家族の医療費が一定額を超えた場合に税負担を軽くする医療費控除は、税と社会保障の共通番号(マイナンバー)を使って領収書の提出が不要になります。
通知カード
通知カードとは、自治体の住民にマイナンバーを知らせるために送られてくる、紙製のカードです。
通知カードには次の情報が記載されています。
- 個人番号(マイナンバー)
- 氏名
- 住所
- 生年月日
- 発行日
- 発行者
通知カードには写真が無いため、本人確認書類として使えないことがあります。
マイナンバーカード
マイナンバーカードとは、マイナンバーが記載されたカードで、本人の申請により交付されます。マイナンバーカードには、次の3つの機能があります。
- マイナンバーの記載
- 公的身分証明書
- 電子証明書
- 臓器提供意思表示カード(ドナーカード)
マイナンバーカードを交付する際に、最大4つの暗証番号を設定します。
電子証明書
マイナンバーカードのICチップには、署名用電子証明書と利用者証明用電子証明書という2つの電子証明書か格納されています。
ただし、マイナンバーカードを発行するときに電子証明書の発行も希望した場合のみマイナンバーカードに電子証明書が格納されます。
項目 | 署名用電子証明書 | 利用者証明用電子証明書 |
---|---|---|
利用用途 | 電子文書の作成・送信 | サイトや端末のログイン |
暗証番号 | 6~16桁の英数字 | 4桁の数字 |
有効期間 | 発行日から5回目の誕生日まで | |
更新手続 | 有効期間満了日の3ヶ月前から更新可能 | |
年齢制限 | 15歳未満および 成年被後見人は発行不可 |
なし |
氏名・住所等の変更がある場合 | 自動失効 | 失効しない |
署名用電子証明書
署名用電子証明書とは、インターネットで電子文書を送信するときに、文書が改ざんされていないことを確認する証明書で、e-Taxなどで使用します。
署名用電子証明書には次の情報が格納されています。
- バージョン番号
- シリアル番号
- 署名アルゴリズム
- 発行者情報
- 有効期間の開始日
- 有効期間の終了日
- 氏名
- 生年月日
- 性別
- 住所
利用者証明用電子証明書
利用者証明用電子証明書とは、インターネットのサイトやコンビニの端末にログインするときに利用者本人であることを証明するための証明書です。
住民票などのコンビニ交付やマイナポータルで使用します。
利用者証明用電子証明書には次の情報が格納されています。
- バージョン番号
- シリアル番号
- 署名アルゴリズム
- 発行者情報
- 有効期間の開始日
- 有効期間の終了日
- 公開鍵
- 拡張情報(利用者証明利用者の鍵使用目的等が記載される)
利用者証明用電子証明書は、そのマイナンバーカードの所有者(=暗証番号を知っている)かどうかを確認するためのものです。よく勘違いされていますが、個人情報は格納されていません。
スマホにも搭載可能に
政府はマイナンバーカードに内蔵されている電子証明書をスマートフォンにも搭載できるように制度を見直しています。
現行の公的個人認証法(電子署名等に係る地方公共団体情報システム機構の認証業務に関する法律)ではマイナンバーカードに搭載されている電子証明書の2重発行を禁じてますが、法改正によりスマホ1台分だけに複製が認められる見通しです。
インターネットのサイトがスマホの電子証明書に対応していれば、マイナンバーカード取得時に決めたパスワードを入力することで、簡単に買い物や銀行取引ができるようになります。
健康保険証として利用できる
健康保険証とマイナンバーカードを紐付けると、マイナンバーカードを健康保険証として使えます。これを「マイナ保険証」といいます。
医療機関や薬局の受付でマイナンバーカードをカードリーダーにかざすことで、、健康保険証が無くても診察や薬の処方を受けられるようになります。
就職や転職、引越した場合には保険証の切替えが必要ですが、マイナンバーカードは切替え不要で使えます。保険の切替え手続き自体は必要ですが、マイナンバーカードの交換はありません。
マイナンバーカードを健康保険証として利用する場合は、高齢受給者証や高額療養費の限度額認定証などの書類の持参が不要になります。
なお、2022年10月から上乗せ金額が次のように変わります。
保険証の種類 | 現在 | 2022年10月から |
---|---|---|
マイナ保険証 | 21円 | 6円 |
従来の保険証 | 9円 | 12円 |
マイナンバーカードを健康保険証として利用するには、事前にマイナポータルで登録が必要です。
「利用を申し込む」をタップすると利用規約が表示されるので、「同意して次へ進む」をタップします。
マイナンバーカードの利用者証明用電子証明書のパスワードを入力します。
マイナンバーカードを読み取ります。
マイナンバーカードの読み取りに成功すると、健康保険証の利用申込みが完了します。
- 2020年8月申込開始マイナンバーカードを健康保険証として利用するための申込を開始
- 2021年3月利用開始マイナンバーカードを健康保険証としての利用が可能に
特定検診情報の閲覧が可能に(過去5年分) - 2021年10月情報閲覧マイナポータルで薬剤情報(過去3年分)・医療費の閲覧が可能に
- 2022年2月確定申告確定申告における医療費控除の手続きでマイナポータルを通じて自動入力することが可能に
- 2022年夏電子処方箋電子処方箋が稼働(お薬手帳が不要に)
手術、移植、透析、医療機関名などの情報連携を開始
マイナポータル
マイナポータルはマイナンバーのポータルサイトで、マイナンバーの参照履歴などを確認できます。
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