PR

贈与税とは

cat

贈与税とは、贈与によって財産を取得した人に課される税金です。

贈与の種類

贈与とは、生存している個人から財産をもらう契約をいいます。贈与は合意によって成立するので、贈与契約は書面でも口頭でも有効となります。

贈与の形態には次のようなものがあります。

  • 通常の贈与
  • 定期贈与
  • 負担付贈与
  • 死因贈与

通常の贈与

贈与の都度、贈与契約を結ぶ契約です。

定期贈与

定期的に一定額を贈与する契約です。

負担付贈与

贈与を受けた人に一定の義務を負わせる契約です。

死因贈与

贈与する人の死亡によって実現する贈与契約です。

死因贈与は贈与税ではなく、相続税の課税対象となります。

贈与税

贈与税は1月1日から12月21日までの1年間に贈与された財産の合計額をもとに計算します。

1月1日から12月31日までの1年間を暦年と言います。

贈与税額は次の計算式によって求めます。

贈与税額 =(本来の贈与財産 + みなし贈与財産 - 非課税財産 - 基礎控除額)× 税率

贈与税の基礎控除額は、年間110万円です。

本来の贈与財産

本来の贈与財産とは、贈与によって取得した預貯金・株式・土地・建物などの財産のうち、金銭で換算できる経済的価値のある財産をいいます。

みなし贈与財産

みなし贈与財産とは、本来は贈与財産ではないものの、贈与を受けたのと同じ効果がある財産をいいます。

みなし贈与財産には、次のものがあります。

  • 生命保険金等
  • 低額譲渡
  • 債務免除

生命保険金等

保険料の負担者ではない人が受け取った生命保険の保険金は、みなし贈与財産となります。

低額譲渡

時価に比べて著しく低い価額で財産を譲り受けた場合、時価と実際に支払った金額との差額は、みなし贈与財産となります。

債務免除

借金をしている人が、その借金を免除してもらった場合、免除してもらった金額は、みなし贈与財産となります。

非課税財産

次の財産は、贈与税の課税対象となりません。

  • 扶養義務者から受け取った生活費や教育費のうち通常必要と認められる額
  • 社会通念上必要と認められる祝い金・香典・見舞金
  • 法人から贈与された財産(一時所得や給与所得として所得税の対象となる)
  • 相続開始年に被相続人から受け取った贈与財産(相続税の生前贈与加算の対象となった財産)

贈与税の特例

贈与税の特例として、次の制度があります。

  • 贈与税の配偶者控除
  • 相続時精算課税制度
  • 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税制度
  • 教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置
  • 結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置

贈与税の配偶者控除

婚姻期間が20年以上の配偶者から居住用不動産または居住用不動産を取得するための金銭の贈与があった場合、基礎控除とは別に2,000万円までは贈与税がかかりません。

相続時精算課税制度

相続時精算課税制度とは、親世代が持っている財産を早めに子世代に移転できるように、贈与時に贈与税を軽減して、その後の相続時に贈与分と相続分を合算して相続税を計算する制度をいいます。

相続時精算課税制度では特別控除額として、贈与財産の合計が2,500万円までは非課税となります。非課税枠を超える分については、一律20%が課税されます。

直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税制度

20歳以上の人が直系尊属から住宅を取得するための資金を取得した場合、取得した金額のうち一定額が非課税となります。

直系尊属とは父母や祖父母をいいます。

非課税限度額は住宅のタイプによって異なります。

住宅 非課税限度額
一般の住宅 700万円
省エネ・耐震性の住宅 1,200万円

教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置

平成25年4月1日から平成31年3月31日までの間、直系尊属が30歳未満の受贈者に対して、教育資金にあてるために金銭を贈与し、金融機関に預入れ等した場合、一定額の贈与税が非課税となります。

非課税限度額は受贈者1人につき1,500万円です。そのうち、学校等以外への支払いは500万円が限度となります。

結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置

平成27年4月1日から平成31年3月31日までの間、直系尊属が20歳以上50歳未満の受贈者に対して、結婚・子育て資金にあてるために金銭等を贈与し、金融機関に信託した場合には、一定額の贈与税が非課税になります。

非課税となる費用は、次のうち一定のものです。

  • 結婚に際して支出する婚礼・住居・引越しに要する費用
  • 妊娠・出産に要する費用
  • 子の医療費・子の保育料

非課税限度額は、受贈者1人につき1,000万円です。ただし、結婚費用については300万円が限度となります。

コメント