ひふみワールドは、日本を除く世界の株式を投資対象としてアクティブ運用する投資信託です。ひふみ投信などで有名なレオス・キャピタルワークスが販売しています。この記事では、本投信の評価や評判をご紹介します。
ひふみワールド
レオス・キャピタルワークスは「ひふみ投信」という人気の投資信託を運用していました。ひふみ投信は当初は国内株だけで運用していたのですが、人気が出過ぎたため、国内株だけで運用するのが難しくなり、海外株も組入れるようになった経緯があります。
海外株の運用経験をもとに、日本を除く世界の株式に投資する「ひふみワールド」が新たに設定されました。
ひふみワールドは、日本を除く世界各国の株式等に投資することにより、信託財産の長期的な成長を目指す投資信託です。
アクティブ運用なのでベンチマークはありませんが、MSCI All Country Asia ex Japan Indexを参考ベンチマークとしています。
項目 | 内容 |
---|---|
投資対象地域 | グローバル(日本を除く) |
決算頻度 | 年1回(毎年2月15日) |
投資形態 | ファミリーファンド |
委託会社 | レオス・キャピタルワークス |
ひふみワールドでは、原則として為替ヘッジを行いません。為替リスクが存在し、ファンドの基準価額に影響を与えます。
YouTubeのレオス・キャピタルワークス公式チャンネルで、ひふみワールドの説明動画を観ることができます。
信託報酬の一部が還元される
ひふみワールドは「資産形成応援団」という信託報酬一部還元方式を採用しています。
5年以上保有されている受益権に係る信託報酬の一部を、委託会社であるレオス・キャピタルワークスが受益権の買付に充当することによって、投資家に還元されます。
長期保有する投資家が多ければ、それだけでファンドの基準価額の上昇要因となります。
期間 | 還元率 |
---|---|
当初買付から5年間 | 0.00% |
当初買付5年経過後から10年経過まで | 0.10% |
当初買付から10年経過後 | 0.25% |
為替ヘッジ
なし
ファンドで買い付けた株式については、原則として為替ヘッジを行ないませんので、株式の組入比率に応じた為替リスクが発生し、ファンドの基準価額に影響を与えます。
現金部分は、原則として円で保有するため為替リスクは発生しませんが、株式を購入するために海外送金し未だ株式の買付を実施していない間、株式を売却したのち円に変換するまでの間、次の買付に充当するために円に変換しない方が有利と判断した場合、その他運用上の判断に基づいて現金を外貨で保有する場合があります。このため、現金部分についても為替リスクが発生します。
株式市場に大きな変動があった場合など、レオス・キャピタルワークス株式会社が必要と判断した場合には株式の組入れ部分についても為替ヘッジを行なう場合があります。このため、結果的に為替ヘッジを行なわなかった方が有利だった場合に、為替変動のメリットを受けられなくなるリスクもあります。
費用
ひふみワールドには、以下に示す費用がかかります。
購入時手数料
なし
信託財産留保額
なし
信託報酬
年率1.628%
実質コスト
第5期(2023年2月16日〜2024年2月15日)における「ひふみワールド」の実質コストは1.935%です。
項目 | 比率 |
---|---|
信託報酬 | 1.628% |
売買委託手数料 | 0.256% |
有価証券取引税 | 0.031% |
その他費用 | 0.020% |
合計 | 1.935% |
スケジュール
設定日
2019年10月8日
決算日
毎年2月15日(休業日の場合には、翌営業日)
信託期間
無期限
つみたてNISA
ほぼすべての株式や投資信託が利用できるNISA(少額投資非課税制度)とは異なり、つみたてNISAは利用できる投資信託が金融庁によって指定されています。
具体的には、次の条件が挙げられています。
項目 | 条件 | ひふみワールド |
---|---|---|
販売手数料 | なし | なし |
信託報酬率 | 1.65%以下 | 1.628% |
信託期間 | 無制限または20年以上 | 無期限 |
分配頻度 | 毎月でないこと | 年1回 |
ヘッジ目的以外のデリバティブ取引 | なし | なし |
つみたてNISAでは、信託報酬率が1.65%以下であることが条件とされています。ひふみワールドの信託報酬は年率1.628%であるため、金融庁の基準に合致しています。
そのため、いずれ金融庁から「つみたてNISA対象商品」として、ひふみワールドが指定されることになるでしょう。
つみたてNISAの対象商品について詳しくは、次の記事をご覧ください。
関連記事 つみたてNISAの対象商品
ひふみワールドの評判
人気ファンド「ひふみ投信」を運用するレオス・キャピタルワークスの新ファンドということで、その評判も期待が高いものが多いようです。
レオスが新しい投資信託を発売するそう。
ひふみワールド。
アクティブ運用はパッシブ運用に長期的には勝てないという話は有名ですが、ひふみ投信はその定説を覆すような驚異的なパフォーマンスを上げていてすごいですね。
これは過去の成績なのでこれからの事はわからないですが、— ベステラ (@2EsNdN8rs8dHy47) September 16, 2019
ひふみワールドの評価
ひふみワールドの信託報酬は年率1.628%です。
株価指数に連動する成果を目指すパッシブ運用のインデックスファンドと比べると、手数料が割高という印象を受けます。ひふみワールドだけでなく、アクティブ運用の投資信託はパッシブ運用の投資信託と比べて信託報酬が高いのが一般的です。
単純にコストで比較できるインデックスファンドとは異なり、アクティブ運用の投資信託は実績で判断することが重要です。
販売会社
レオス・キャピタルワークスが「ひふみワールド」を直接販売しています。楽天証券など、ほかの金融機関では販売していません。
ひふみワールドを購入するには、レオス・キャピタルワークスに口座を開設する必要があります。
ひふみワールドの積立
レオス・キャピタルワークスでは、投資信託を積立投資できるサービスを行っています。積立投資には次の2種類があります。
- 毎月同額つみたて
- 自由つみたて
「毎月同額つみたて」では、毎月決まった金額を投資信託で積立できます。
「自由つみたて」では「いつ」、「いくら」引き落とすかを自由に設定できます。ただし、1回の引き落としの最低金額は1,000円、1年に1回以上の引き落としの設定が必要です。
ひふみワールド+(プラス)
ひふみワールド+(プラス)は日本を除く世界の株式の投資するアクティブ運用投資信託です。ひふみワールドと同じマザーファンドに投資を行って運用します。
ひふみワールドとほぼ同じ内容ですが、ひふみワールドがレオス・キャピタルワークスによる直接販売であるのに対して、ひふみワールド+(プラス)は他の金融機関でも販売されます。
ほかの金融機関で販売されることに伴い、ひふみワールドには無かった購入時手数料が設定されています。ひふみワールド+(プラス)の購入時手数料は、3.3%を上限として、各販売会社が定める料率となります。
手数料
ひふみワールド+(プラス)には、以下に示す手数料がかかります。
- 購入時手数料
- 信託報酬
購入時手数料
3.3%を上限として販売会社が定める
信託財産留保額
なし
信託報酬
ひふみワールド+(プラス)は純資産総額に応じて信託報酬が変わります。
純資産総額 | 信託報酬 |
---|---|
5,000億円まで | 1.6280% |
5,000億円を超える部分 | 1.5180% |
1兆円を超える部分 | 1.3530% |
純資産総額
2,311.96億円(2024年9月30日現在)
レオス・キャピタルワークスの投資信託については、次の記事もご覧ください
ひふみ投信について詳しくは、下記の公式サイトでご確認ください。
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