WTI原油(West Texas Intermediate Crude Oil)とは、アメリカのテキサス州西部とニューメキシコ州東南部で産出される原油である。
WTI原油先物とは
WTIとは「West Texas Intermediate」の略称で、米国のテキサス州とニューメキシコ州で産出される原油のことです。硫黄分が多く、ガソリンや軽油などを多く含む軽質油であることが特徴です。
WTIはニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で軽質スイート原油先物として上場されています。
原油価格の代表的な指標として、WTI、北海ブレント、ドバイがあり、これらは世界の3大原油指標とされています。なかでもWTIは取引量と市場参加者が圧倒的に多く、市場の流動性や透明性が高い。
WTI原油先物には次に示す2種類の銘柄があります。
Light Sweet Crude Oil (WTI) | E-mini Light Sweet Crude Oil (WTI) | |
---|---|---|
単位 | バレル | |
倍率 | 1,000 | 500 |
呼値 | $0.01 | $0.025 |
値幅制限 | あり | |
上場限月 | 6年先までの全月 | |
取引時間 | 8:00~翌7:00(日本時間) |
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証券会社 | 手数料 |
---|---|
楽天証券 | $6.0 $4.5(E-mini) |
原油価格
原油の取引は相対取引が基本で、売り手と買い手の間で交渉されて価格が決まるため、取引ごとに価格が異なります。
そのため、ニュースなどで「原油価格」として伝えられるのは、WTI原油先物の価格を表わしています。
WTI原油先物を現引きする場合、現物の原油はオクラホマ州で受け渡しされます。
マイナスになることも
2020年4月にはWTI原油先物価格が史上初めてマイナスになりました。
このときは、原油供給過多で受け渡し場所となるオクラホマ州の原油貯蔵施設に在庫が積み上がり、引受け余地がなくなっていました。さらに、新型コロナウィルスの感染拡大によって原油需要が減少しました。保管コストを払ってまで在庫を抱えるより、お金を支払っても原油を売りたいという状況になったためです。
投資信託
WTI原油先物を主な投資対象とする投資信託はありません。
ETF
WTI原油先物価格を対象指標とするETF(上場投資信託)には次の銘柄があります。
コード | 銘柄 | 信託報酬 |
---|---|---|
1671 | WTI原油価格連動型上場投信 | 0.85% |
WTI原油価格連動型上場投信
WTI原油価格連動型上場投信は、円換算した「ニューヨーク商業取引所におけるWTI原油先物の直近限月の清算値」との連動を目指すETFです。
銘柄コード | 1671 |
売買単位 | 1口 |
信託報酬 | 0.935%(税込) |
マーケットメイク制度 | 対象 |
管理会社 | シンプレクス・アセット・マネジメント |
原油先物取引には限月(先物期日)があるため、投資する原油先物取引と異なる限月の取引に乗り換えていくこと(ロールオーバー)となります。このとき、投資している原油先物を売却して、乗り換え対象となる限月の原油先物を買い付けることになりますが、限月が異なるため2つの先物取引には価格差があります。これにより、WTI原油先物取引の価格と基準価額およびその変動率が乖離することがあります。
毎年1月16日と7月12日の年2回決算が行われますが、分配金を出したことはありません。
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ETF(上場投資信託)はインデックスファンドと比べて信託報酬が低いので、保有コストが安くなるというメリットがあります。
インデックスファンドには購入手数料がかからないものがほとんどですが、ETFを売買するには株式と同じ手数料がかかります。
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