ETFとは? わかりやすく上場投資信託について解説します

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ETF (Exchange Traded Fund)とは、証券市場に上場された投資信託のことで、株式のように売買できるのが特徴です。

「株主」が「投資主」、「1株」が「1口」などの用語の違いがあったり、投資信託なので信託報酬がかかったりと、株式との違いもありますが、ほとんど株式と同じように扱われます。

ETFのメリット

  • 信託報酬が安い
  • ほとんどの証券会社で取り扱われている
  • 空売りや信用取引ができる
  • 指値で売買できる
  • 短期売買できる
  • 貸株ができる
ETFは投資信託と比べて運用コストが低いので、保有している間にかかる信託報酬も投資信託より安いことが多いです。ただし、最近は投資信託の信託報酬も安くなっているので、個別に比較する必要があります。
証券会社によって取り扱っている投資信託は異なりますが、東京証券取引所に上場されているETFは、ほぼすべての証券会社が取り扱っています。自分が使っている証券会社で欲しい投資信託が取り扱われていないために、わざわざ別の証券会社の口座を開設する必要がありません。

ETFは株式と同様に空売りや信用取引ができます。値下がりによって利益を得たり、証拠金を元に手持ち資金以上の取引をすることができます。

投資信託にもベアファンドやインバースファンド、ダブルブルファンドがありますが、その種類は少なく、ETFの方が取引の自由度が高いです。投資信託は価格を指定して売買することができず、売買した後でその価格が決まります。購入時の基準価額が現在の基準価額に近いファンドの場合、売ったら利益が出るのか損失になるのかわからない状態で売却することになります。

ETFの場合は株式と同様に指値で注文を出せるので、あらかじめ売買価格が分かります。もちろん、成行注文を出すこともできます。

投資信託は売ったらいくらの損益になるのかわからない状態で売買するので、短期売買には向きません。あらかじめ売買価格が分かるETFは短期売買が可能です。デイトレードでわずかなサヤを抜くこともできます。

ETFは株式と同様に貸株ができます。保有するETFを貸し出して、貸株料を受け取ることができます。

ETFのデメリット

  • 売買手数料がかかる
  • 流動性が低い銘柄がある
  • 分配金が出る

投資信託の中には購入時手数料がかからないノーロード型のファンドがありますが、ETFは株式と同様の手数料がかかります。ネット証券であれば売買手数料は売買代金の0.1%以下で済むので高くはありませんが。

投資信託の中には購入時手数料が1%以上かかるものもあるので、それらに比べればマシでしょう。

ただし、投資信託の購入時手数料は購入時だけにかかりますが、ETFの売買手数料は購入時と売却時の両方にかかります。

証券会社によってはNISA口座の売買には手数料がかからないこともあります。また、カブドットコム証券のフリーETFのように、一部の銘柄に限りETFの売買手数料が無料になることがあります。

ETFの中には売買があまり行われていない銘柄があります。このような銘柄は買いたいときに買えない、売りたいときに売れない流動性リスクがあります。

また、流動性が低い銘柄に成り行き注文を出すと価格が滑り、割高な価格で買い注文が約定したり、割安な価格で売り注文が約定することがあります。

ETFを売買する場合は、事前に取引する銘柄の出来高を確認しておいた方がよいでしょう。

ETFは配当を除く指数に連動するものであり、配当金収入を分配金として出さなけれなければならないと法律で定められています。分配金が出るたびに所得税と住民税がかかります。

投資信託は配当金を内部留保することができるので、税金の繰り延べ効果があります。ただし、ETFは配当収入や受取利息だけを分配金として出します。毎月分配型の投資信託のように資産を取り崩して特別分配金(いわゆるタコ配)を出すことはありません。

指定参加者とは

指定参加者とは、ETFの設定や交換を行う証券会社のことです。

新たにETFを作ることを「設定」と言います。ETFを設定するには、指定参加者が株式のバスケットや現金を運用会社に提供します。運用会社は受け取った株式や現金を元にETFを作成して、指定参加者に渡します。ただし、東証のルールでは単独の指定参加者ではETFを設定できず、少なくとも2社の指定参加者が必要です。規模の大きいETFになると、10社以上の証券会社が指定参加者になっています。

逆に指定参加者が運用会社にETFを提供して株式のバスケットを受け取ることを「交換」と呼びます。また、指定参加者が運用会社にETFを提供して現金を受け取ることを「解約」と呼びます。

「交換」は指定参加者自身が所有する投資資産だけでなく、金融機関や投資ファンドなどの大口の機関投資家の依頼によって行うこともあります。

マーケットメイク制度

ETFにはマーケットメイク制度が導入されています。マーケットメイク制度とは、業者がマーケットメイカーとして売買に参加してETFの流動性を高めることで、ETFをより取引しやすくする仕組みです。

米国のETFの中には、SPY(SPDR S&P 500 ETF)のように1日の売買代金が2兆円を超えるものがあります。一方、日本のETFの中には取引が少なく、流動性が低い銘柄も散見されます。日本のETF取引を活発化させて流動性を高めるため、2018年7月2日にETFマーケットメイク制度が導入されました。

マーケットメイカーとは

マーケットメイカーとは、取引所で形成される市場価格とETFの理論価格との差を利用して利益を得るアービトラージ(裁定取引)を行う証券会社や専業のトレーディング会社のことです。たとえば、TOPIXをリアルタイムで計算して、TOPIX ETFの価格が乖離していれば売買を行います。マーケットメイカーが裁定取引を行うことにより、ETFを適正価格に修正する効果があります。

ETFマーケットメイク制度 Ver.2

2019年4月1日から、マーケットメイク制度が一部改正されて「ETFマーケットメイク制度 Ver.2」が始まります。

「ETFマーケットメイク制度 Ver.2」では、特定の銘柄に対して期間限定でインセンティブと気配提示義務を設定したうえで、マーケットメイカーに1~10億円の注文を常時提示することを求めます。これによってETFの流動性がさらに高まり、さらにETFが取引きしやすくなります。

「ETFマーケットメイク制度 Ver.2」では、次の銘柄を対象としています。

ETFマーケットメイク制度 Ver.2
対象指数コード銘柄名提示義務
日経2251321日経225連動型上場投資信託10億円
TOPIX1305ダイワ上場投信トピックス
1306TOPIX連動型上場投資信託
1473One ETFトピックス
米国債7-10年1487上場インデックスファンド米国債券(為替ヘッジあり)5億円
FTSE世界国債インデックス2511NEXT FUNDS 外国債券・FTSE世界国債インデックス(除く日本・為替ヘッジなし)連動型上場投信1億円
2512NEXT FUNDS 外国債券・FTSE世界国債インデックス(除く日本・為替ヘッジあり)連動型上場投信
Markit iBoxx 米ドル建てリキッド投資適格指数1496iシェアーズ 米ドル建て投資適格社債 ETF(為替ヘッジあり)
MSCI KOKUSAI2513NEXT FUNDS 外国株式・MSCI‐KOKUSAI指数(為替ヘッジなし)連動型上場投信1億円
2514NEXT FUNDS 外国株式・MSCI‐KOKUSAI指数(為替ヘッジあり)連動型上場投信
S&P5001547上場インデックスファンド米国株式(S&P500)
2521上場インデックスファンド米国株式(S&P500)為替ヘッジあり
MSCI Emerging2520NEXT FUNDS 新興国株式・MSCIエマージング・マーケット・インデックス(為替ヘッジなし)連動型上場投信1億円

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