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日本銀行(日銀)とは

日本銀行

日本銀行とは日本の中央銀行です。日銀とも呼ばれています。日銀の金融政策と経済指標についてご紹介します。

日本銀行とは

日本銀行(にっぽんぎんこう)とは日本の中央銀行です。日銀(にちぎん)とも呼ばれています。

日本銀行には、次に示す3つの基本的機能があります。

  • 銀行券の独占的発行権を有する「発券銀行」としての機能
  • 市中金融機関を対象に取引を行う「銀行の銀行」としての機能
  • 政府の出納業務を行う「政府の銀行」としての機能

日本銀行は認可法人です。株式会社ではないため、株主はいません。ただし、日銀が発行する出資証券は東京証券取引所のJASDAQ市場に上場しています。日本銀行の職員は公務員ではありませんが、法令によって公務に従事する職員と定められています。

企業概要
総裁 黒田東彦
場所 東京都中央区日本橋本石町2-1-1
上場市場 東京証券取引所JASDAQスタンダード市場
証券コード 8301
金融機関コード 0000

金融政策

日本銀行は、物価の安定や持続的な経済成長、国際収支の均衡などの観点から金融政策を行っています。金融政策の手段には、公開市場操作と預金準備率操作があります。

公開市場操作

公開市場操作とは、日本銀行が短期金融市場において手形や国債などの売買を行って、金融市場の資金量を調整することをいいます。

公開市場操作には、買いオペレーションと売りオペレーションがあります。

日銀の公開市場操作
公開市場操作 資金 金利
買いオペレーション 供給 低下
売りオペレーション 吸収 上昇

買いオペレーション

買いオペレーションとは、日本銀行が金融機関の保有する債券などを買って資金を支払うことによって、市場に出回る資金の量を増やすことです。買いオペとも呼ばれます。

景気後退期に景気の悪化を抑えるために、買いオペレーションを実施します。

市場に出回るお金が増えることで、市場金利は下落します。

売りオペレーション

売りオペレーションとは、日本銀行が保有する債券などを金融機関に売って資金を受け取ることによって、市場に出回る資金の量を減らすことです。売りオペとも呼ばれます。

景気上昇期に資金需要を抑えるために、売りオペレーションを実施します。

市場に出回るお金が減ることで、市場金利は上昇します。

預金準備率操作

民間銀行等が日本銀行に積み立てる準備預金の割合を変更することを預金準備率操作といいます。

日銀の預金準備率操作
預金準備率操作 貸出資金量
引下げ 増加
引上げ 減少

経済指標

日本銀行は、さまざまな経済指標を調査・発表しています。

日銀が発表する経済指標
経済指標 発表
全国企業短期経済観測調査 四半期ごと
企業物価指数 毎月
マネーストック統計 毎月
国際収支統計 毎月

全国企業短期経済観測調査(日銀短観)

全国企業短期経済観測調査とは、全国1万社の経営者に景況感などについてアンケート調査を行い、指数化したものです。日本銀行が四半期ごとに調査・公表しています。

業況が「良い」と判断した企業の割合から「悪い」と判断した企業の割合を差し引いたものを業況判断DIといいます。

企業物価指数

企業物価指数とは、企業間で取引される財の価格動向を表す指数です。日本銀行が毎月調査・公表しています。

マネーストック統計

マネーストックとは、政府と金融機関を除いた一般法人、個人および地方公共団体が保有している通貨量のことです。日本銀行が毎月この統計データを公表しています。

国際収支統計

国際収支統計とは、国のあらゆる対外経済取引を体系的に記録したもので、財務省と日本銀行が共同で公表しています。

TONA

日本銀行が公表する「無担保コールO/N(オーバーナイト)物レート」をTONA(トナー)といいます。日本銀行のウェブサイトにおいて、各営業日の夕方に速報値、翌営業日の午前10時頃に確報値が公表されます。

参考文献

日本銀行 (2022) 短観
日本銀行 (2022) 企業物価指数の公表データ一覧
日本銀行 (2022) マネーストック

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