東京証券取引所がプライム/スタンダード/グロースの3市場になります

東京証券取引所証券

東京証券取引所の第1部と第2部、ジャスダック、マザーズが再編されてプレミアム、スタンダード、エントリーの3市場に再編されます。この記事では、東証の再編内容と、それによる影響について紹介します。

東京証券取引所の市場

東京証券取引所は5つの市場区分に分かれています。2022年4月1日に、4つの市場区分に再編されることが予定されています。

東京証券取引所の市場区分
現在再編後
第1部プライム市場
第2部スタンダード市場
新興企業市場ジャスダックスタンダード
グロースグロース市場
マザーズ
TOKYO PRO MarketTOKYO PRO Market

新興企業市場にマザーズと旧大証のジャスダックが混在していたり、ジャスダックがスタンダードとグロースに分かれているなど、複雑だった市場がシンプルに再編されます。

第1部

東証第1部の上場基準は、上場方法によって異なります。

東証1部の上場基準
株主数2,200人以上
流通株式数20,000単位以上
流通株式時価総額10億円以上
流通株式比率35%以上
時価総額直接上場:250億円以上
2部やマザーズから鞍替:40億円以上
事業継続年数3年以上
純資産の額
(連結・上場時見込み)
10億円以上
利益の額(連結)
または時価総額
経常利益の額が最近2年間合計5億円以上
時価総額500円以上、直前売上高100億円以上

もともと東証1部に直接上場するには推定時価総額が500億円以上必要でしたが、リーマン・ショック後の2012年に250億円以上に引き下げられました。リーマン・ショックによる不景気の影響で上場する企業が減ったため、上場手数料を稼ぎたい東証が基準を緩めたためです。

上場基準を緩めたために東証1部に大きな企業と小さな企業が混在してしまい、第2部や新興企業市場との違いが分かりにくくなったことが東証再編のおもな理由です。

市場再編後は、時価総額の基準が引き上げられます。プライム市場の上場企業数は、東証1部に比べて3割程度減る可能性があります。

第2部

東証2部は、第1部と新興企業市場に挟まれて、違いの分かりにくい市場でした。

東証2部の上場基準
株主数800人以上
流通株式数4,000単位以上
流通株式時価総額10億円以上
流通株式比率30%以上
時価総額20億円以上
事業継続年数3年以上
純資産の額
(連結・上場時見込み)
10億円以上
利益の額(連結)
または時価総額
経常利益の額が最近2年間合計5億円以上
時価総額500円以上、直前売上高100億円以上

東京証券取引所の市場再編後は、ジャスダック・スタンダードと統合されて、スタンダード市場になります。

新興企業市場

新興企業市場は旧大阪証券取引所のジャスダックと、東証マザーズが混在しています。どちらも新興企業を対象とした市場にも関わらず、それぞれ上場基準が異なっています。さらに、ジャスダックはスタンダードとグロースに分かれています。

新興企業市場の上場基準
項目マザーズJASDAQ
スタンダードグロース
株主数200人以上
流通株式数2,000単位以上
流通株式時価総額5億円以上
流通株式比率25%以上
公募または
売出し等の実施
公募単位500単位以上1,000単位以上
上場株数10%以上
時価総額10億円以上
事業継続年数1年以上
純資産の額
(連結・上場時見込み)
2億円以上
利益の額(連結)
または時価総額
直前期1億円または
時価総額50億円

東京証券取引所の市場再編後は、ジャスダック・スタンダードがスタンダード市場、マザーズとジャスダック・グロースがグロース市場に分かれます。

TOKYO PRO Market

TOKYO PRO Marketは、2008年の改正金融商品取引法によって導入された「プロ向け市場制度」に基づいて開設された市場です。プロ向けの市場なので、個人投資家は直接投資できません。

東京証券取引所の市場再編による変更はありません。

再編後の市場区分

プライム市場

多くの機関投資家の投資対象になりえる規模の時価総額を持ち、より高いガバナンス水準を備え、投資家との建設的な対話を中心に据えて持続的な成長と中長期的な企業価値の向上にコミットする企業向けの市場です。

プライム市場の上場基準
項目新規上場上場維持
株主数800人以上
流通株式数20,000単位以上
流通株式時価総額100億円以上
売買代金時価総額250億円以上1日平均売買代金2,000万円以上
流通株式比率35%以上
収益基盤最近2年間の利益合計が25億円以上売上高100億円以上かつ
時価総額1,000億円以上
財政状態純資産50億円以上

上場基準を満たせなくなれば上場廃止に

1部上場企業が経営不振に陥った際に2部へ降格する「指定替え」制度はなくなります。

プライム市場上場企業が経営難で上場維持基準を満たせなくなった場合、一定の猶予期間を経て上場廃止となります。

スタンダード市場

公開された市場における投資対象として一定の時価総額を持ち、上場企業としての基本的なガバナンス水準を備えつつ、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上にコミットする企業向けの市場です。

スタンダード市場の上場基準
項目新規上場上場維持
株主数400人以上
流通株式数2,000単位以上
流通株式時価総額10億円以上
流通株式比率25%以上
収益基盤最近1年間の利益合計が1億円以上
財政状態純資産が正であること

グロース市場

高い成長可能性を実現するための事業計画およびその進捗の適時・適切な開示が行われ一定の市場評価が得られる一方、事業実績の観点から相対的にリスクが高い企業向けの市場です。

グロース市場の上場基準
項目新規上場上場維持
時価総額上場から10年経過後 40億円以上
株主数150人以上
流通株式数1,000単位以上
流通株式時価総額5億円以上
流通株式比率25%以上

株価指数

東証に上場されている株式をもとにした株価指数には次のものがあります。

  • 東京株価指数(TOPIX)
  • 日経平均株価(日経225)
  • JPX日経インデックス400(JPX日経400)
  • 東証マザーズ株価指数
  • ジャスダックインデックス

東証株価指数(TOPIX)

東証株価指数(TOPIX)は、東証1部に上場している普通株式全銘柄を対象とした株価指数です。

東京証券取引所の市場再編後は、プレミアム市場の普通株式全銘柄を対象とした株価指数になることが想定されます。

プレミアム市場の上場企業数は、東証1部に比べて3割程度減る可能性があるので、TOPIXの対象から外れる銘柄も出てきそうです。

日経平均株価(日経225)

日経平均株価(日経225)は、東証1部に上場している銘柄のうち、225銘柄を組入銘柄としています。

東京証券取引所の市場再編後は、プレミアム市場に上場している銘柄のうち、225銘柄を組入銘柄とすることが想定されます。

現在の日経平均株価に採用されている銘柄のうち、次の銘柄は時価総額が低いため、組入銘柄から外される可能性があります。

コード銘柄
3103ユニチカ
5707東邦亜鉛

JPX日経インデックス400(JPX日経400)

JPX日経インデックス400(JPX日経400)は、東証の第1部、第2部、マザーズ、ジャスダックの株式のうち、一定の基準を満たした400銘柄から構成される指数です。

もともと市場で区切っているわけではないので、再編後も採用銘柄に影響はないことが想定されます。

ジャスダックインデックスは廃止

ジャスダックインデックスは、ジャスダックに上場している全ての銘柄を対象とした株価指数です。

東京証券取引所の市場再編により、ジャスダック・スタンダードと東証2部、ジャスダック・グロースとマザーズが統合されるため、ジャスダックは2つに分断されることになります。母体が分かれてしまうため、ジャスダックインデックスは維持できず、新しい株価指数に置き換えられることが想定されます。

東証マザーズ株価指数は廃止

東証マザーズ株価指数は、マザーズに上場している全ての銘柄を対象とした株価指数です。

東京証券取引所の市場再編後は、マザーズとジャスダック・グロースが統合されます。母体が拡大されるため、東証マザーズ指数は維持できず、エントリー市場に上場している全ての銘柄を対象とした新しい株価指数に置き換えられることが想定されます。

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