外国税額控除とは?確定申告のやり方をe-Tax例にわかりやすく紹介

外国税額控除とは、日本国内に居住する人が外国の所得税を納付した場合に、国内との2重課税を調整するための制度です。確定申告のやり方をe-Taxを例に、わかりやすく紹介します。

外国税額控除とは

税金の控除には所得控除と税額控除という2種類の仕組みがあります。

所得控除とは、所得金額から差し引ける控除のことです。課税所得金額が下がることによって、結果的に税金が安くなります。

税額控除とは、税額から直接差し引ける控除のことです。

このうち、外国税額控除は税額控除に該当します。

英語

外国税額控除のことを英語では「foreign tax credit」といいます。

個人の外国税額控除

個人の場合、所得税と住民税に外国税額控除を適用できます。所得税や住民税の外国税額控除を受けるには、確定申告が必要です。

所得税の外国税額控除

所得税の控除限度額は、次の計算式で求めます。

所得税の控除限度額 = 所得税額 ×(調整国外所得金額 ÷ 所得総額)

調整国外所得金額とは

純損失または雑損失の繰越控除や上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除などの各種繰越控除の適用を受けている場合には、その適用前の国外所得金額を「調整国外所得金額」といいます。

ただし、国外所得金額がその年分の所得総額に相当する金額を超える場合は、その年分の所得総額に相当する金額となります。

国外所得が外国株式配当だけであれば、「国外株式又は国外投資信託等」の「配当等の額」が調整国外所得金額になります。

配当等の額および源泉徴収税額等

住民税の外国税額控除

地方税の控除限度額は、所得税の控除限度額に次の割合を乗じた金額です。

地方税の控除限度額
道府県民税市町村民税合計
政令指定都市以外12%18%30%
政令指定都市6%24%30%

NISAは外国税額控除の対象外

少額投資非課税制度(NISA)は国内で課税されないので、2重課税とはなりません。NISA口座は外国税額控除の対象外です。

確定申告

所得税や住民税の外国税額控除を受けるには、確定申告が必要になります。

確定申告のやり方

e-Taxによる確定申告のやり方をご紹介します。e-Taxの「税額控除・その他の項目の入力」画面に外国税額控除等を入力するためのボタンがあります。

税額控除

外国税額控除等の「入力する」をクリックすると、外国税額控除の入力画面が表示されます。

外国税額控除の入力

「外国税額項の入力」画面では、外国税額控除額の計算方法を選びます。

  • 外国税額控除額の計算がお済でない方
  • 外国税額控除額お計算がお済の方

e-Taxで外国税額控除の明細を入力する場合は、「外国税額控除の計算がお済でない方」を選びます。既に明細が作成してある場合は「外国税額控除の計算がお済の方(外国税額控除の明細書を別途作成される方)を選びます。どちらかを選んだら、「入力終了(次へ)」をクリックします。

本年中に納付する外国所得税額

確定申告の記載例

「本年中に納付する外国所得税額」で入力する項目は次のとおりです。

外国税額控除の入力項目
入力項目記載例
国名米国
所得の種類配当
税種目源泉所得税
納付確定日令和3年x月x日
納付日令和3年x月x日
源泉・申告(賦課)の区分源泉
所得の計算期間令和3年1月1日
令和3年12月31日
相手国での課税標準外貨10
通貨米ドル
1050
左に係る外国所得税額外貨1
通貨米ドル
105

所得の計算期間

個人の場合、その年の1月1日から12月31日を入力します。

相手国での課税標準

配当金の金額を外貨建てと円建てで入力します。

左に係る外国所得税額

外国で課税された税額を外貨建てと円建てで入力します。

法人税に係る外国税額控除

個人の所得税や住民税だけでなく、法人の法人税でも外国税額控除を受けることができます。

参考文献

国税庁(2021)居住者に係る外国税額控除

コメント