神奈川県相模原市が「令和2年度第1回相模原市公募公債(潤水都市さがみはら債)」を2020年10月23日に発行します。この地方債について、利率や買い方などをご紹介します。
概要
神奈川県相模原市が発行する地方債の概要は次のとおりです。
銘柄名 | 令和2年度第1回相模原市公募公債 |
愛称 | 潤水都市さがみはら債 |
期間 | 約10年 |
利率 | 0.130%(税引前) |
発行日 | 2020年10月23日 |
利払日 | 3月20日と9月20日(年2回) |
償還日 | 2030年9月20日 |
発行価格 | 額面100円に付き100円 |
申込単位 | 1万円 |
格付 | 未取得 |
発行額 | 150億円 |
販売期間 | 2020年10月8日~2020年10月20日 |
相模原市
令和2年度第1回相模原市公募公債(潤水都市さがみはら債)の発行体は、神奈川県相模原市です。相模原市の人口は約72万人で、政令指定都市になっています。
相模原市の歳入のうち、市債が9.8%を占めています。
利率
令和2年度第1回相模原市公募公債(潤水都市さがみはら債)の利率は、年率0.130%(税引前)です。個人向け国債より8bp(ベーシスポイント)のプレミアムが上乗せされています。福岡市債と比べると、やや利率が低くなっています。
地方債 | 期間 | 利率 |
---|---|---|
令和2年度第1回相模原市公募公債 | 10年 | 0.130% |
個人向け国債 | 10年 | 0.050% |
福岡市2020年度第6回公募公債 | 10年 | 0.135% |
格付け
神奈川県相模原市は格付機関から格付けを取得していません。かつてはスタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン株式会社(S&P)から市債の格付けを取得していましたが、平成25年2月15日をもって格付けの取得を取りやめました。
格付けの取得を取りやめた理由について、相模原市は次のように説明しています。
- 平成19年度より制度化された財政健全化指標が、地方公共団体の負債の状況を示す財政指標として定着してきたため、外部評価を取得する必要性が低下したこと
- 地方公共団体の格付けの評価がソブリン(国債格付け)により制約を受けることから、現状では、本市自体の財政評価以上にソブリンの評価により本市の格付けが規定されていること
「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」により、地方公共団体は、財政の健全性を判断するための指標(健全化判断比率)と、公営企業ごとに経営状況を明らかにする指標(資金不足比率)を公表することとされています。また、この各指標が一定の基準以上になった場合は、財政の早期健全化や財政の再生を図るための計画作成等が必要になります。相模原市はすべての指標について、早期健全化基準を下まわっています。
相模原市 | 早期健全化基準 | 財政再建基準 | |
---|---|---|---|
実質赤字比率 | 赤字なし | 11.25% | 20% |
連結実質赤字比率 | 赤字なし | 16.25% | 30% |
実質公債費比率 | 2.7% | 25% | 35% |
将来負担比率 | 31.3% | 400% | – |
出典:相模原市(2020)「健全化判断比率等」
地方自治体が格付機関から格付けを取得すると、日本政府と同じ格付けか、その1ノッチ下となることがほとんどです。相模原市の格付けも、無リスク資産である日本国債相当と考えられるでしょう。
販売会社
次の金融機関で令和2年度第1回相模原市公募公債(潤水都市さがみはら債)を販売しています。
購入条件はありません。個人・法人を含め、原則として誰でも購入できます。
発行実績
相模原市は過去に次の全国型市場公募債(潤水都市さがみはら債)を発行しています。
発行日 | 期間 | 利率 |
---|---|---|
2020年10月23日 | 10年 | 0.130% |
2019年10月24日 | 10年 | 0.050% |
2018年10月25日 | 10年 | 0.284% |
2017年10月26日 | 10年 | 0.200% |
2016年10月27日 | 10年 | 0.055% |
2015年10月27日 | 10年 | 0.490% |
2014年10月28日 | 10年 | 0.529% |
2013年10月23日 | 10年 | 0.690% |
2012年12月25日 | 10年 | 0.710% |
2011年12月28日 | 10年 | 1.040% |
2010年12月28日 | 10年 | 1.290% |
相模原市債について詳しくは、下記の公式サイトでご確認ください。
公式 市債・IR情報
地方債について詳しく知りたい方は、次の記事もご覧ください。
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