東北電力株式会社第562回社債（一般担保付）が2023年12月22日に発行

東北電力が個人向け社債「東北電力株式会社第562回社債（一般担保付）」を2023年12月22日に発行します。電力債は担保が付いているうえ、10万円から買えるなど、社債入門者におすすめの債券です。

銘柄

東北電力株式会社第562回社債（一般担保付）

発行体

東北電力株式会社第562回社債（一般担保付）の発行体は東北電力株式会社です。東北電力株式会社は青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県の東北6県と新潟県を事業地域とする電力会社です。

発行体格付

東北電力株式会社の発行体格付は、電力会社の中でも高い方に位置します。

※2023年6月3日現在

日本格付研究所（JCR）による長期発行体格付においても、東北電力株式会社は高い格付を誇ります。

※2023年6月3日現在

業績

東北電力株式会社の業績は以下のとおりです。

一般担保付

東北電力株式会社第562回社債（一般担保付）は、電気事業法第27条の30に基づいて発行されている電力債（一般担保付社債）です。一般担保付社債とは、他の債権者よりも優先して弁済が受けられる権利が付いた社債です。社債の発行元である企業が破綻した場合、社債や株式の種類によって弁済順位が異なります。具体的には、以下に示す順序となっています。

1. 一般担保付社債（シニア債）
2. 無担保社債（メザニン債）
3. 劣後債（ジュニア債）
4. 優先株
5. 普通株

企業が発行するほとんどの社債は無担保社債です。銀行等の一部金融機関は劣後債も発行しています。電力債はその中でも高い弁済順位を誇っていて、リスクが低い社債となっています。

期間

3年

利率

年0.43%（税引前）

発行日

2023年12月22日

利払日

毎年6月25日と12月25日の年2回

償還日

2026年12月25日

発行価格

額面100円につき100円

申込単位

10万円単位

一般的な社債は100万円単位で購入できます。個人にとっては、まとまった資金が必要となります。しかし、電力会社が発行する電力債は10万円単位で購入できるものがほとんどです。「東北電力株式会社第562回社債（一般担保付）」も10万円単位で買えるので、個人で買いやすい社債となっています。

格付

「東北電力株式会社第559回社債（一般担保付）」は、格付投資情報センター（R&I）および日本格付研究所（JCR）から長期個別債務格付を取得しています。

R&Iの格付とJCRの格付が異なりますが、これはJCRが甘めの格付けを行う傾向があるからです。どちらかというと、R&Iの格付けを参考にした方がよいでしょう。

格付投資情報センター

「東北電力株式会社第562回社債（一般担保付）」は格付投資情報センター（R&I）から「A+」の長期個別債務格付を取得しています。R&Iによる格付事由は次のとおりです。

2021年に続き、2022年にも福島県沖地震に見舞われ主力電源の一部が再び被災。2022年の地震はウクライナ危機後の資源高と重なって代替調達費用が膨らみ、2022年度も前年度に続き1000億円超の最終赤字を計上、財務構成は著しく悪化した。ただ、2022年11月以降の契約分より高圧以上の料金を引き上げたほか、2023年6月には規制料金の改定も実現。料金改定による収入増が寄与し財務基盤の修復が進む公算が大きい。ハイブリッドファイナンスの存在も格付を下支えする。新たな料金原価には女川原発2号機の稼働が一定程度、織り込まれており、収益力の抜本的な向上には同原発の再稼働が必要だ。すでに適合性審査の合格や地元理解の確保、工事計画認可の取得などのプロセスは終了しており、安全対策工事は2023年11月の完了を目指す。今後の再稼働に向けた進捗を見守っていく。

日本格付研究所

「東北電力株式会社第562回社債（一般担保付）」は株式会社日本格付研究所（JCR）から「AA」の長期個別債務格付を取得しています。JCRによる格付事由は次のとおりです。

東北 6 県と新潟県を主な供給区域とする。近時は事業環境の悪化に地震災害などの影響を受け、厳しい業況を余儀なくされたものの、今後の業績は回復していく可能性が高い。規制及び自由料金での改定効果が貢献する見込みである。また、保安規定変更の認可が既に下りている女川原発 2 号機は再稼働が視野に入り、中期的な利益拡大をけん引していくと想定される。財務面では昨今の厳しい業績などを背景に自己資本の毀損度合いが大きい。原発の安全対策工事の実行と共に財務構成の改善を両立させていくことが課題である。

発行額

100億円

募集期間

2023年12月4日～2023年12月21日

販売会社

以下に示す証券会社で「東北電力株式会社第562回社債（一般担保付）」を販売しています。

各証券会社ごとに社債の割り当て数が異なるので、入手が困難な証券会社もあります。株式は購入に手数料がかかり、その手数料は証券会社によって異なりますが、社債の購入に手数料はかかりませんので、どこの証券会社で買っても同じです。

みずほ証券

みずほ証券は「東北電力株式会社第559回社債（一般担保付）」の買付注文をネット倶楽部（オンライントレード）でも取り扱っています。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は「東北電力株式会社第559回社債（一般担保付）」の買付注文をネットでも取り扱っています。

スケジュール

「東北電力株式会社第562回社債（一般担保付）」の募集開始から償還までのスケジュールは以下のとおりです。

発行実績

東北電力株式会社は、過去にも次の個人向け社債を発行しています。

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参考文献

東北電力株式会社 (2023) 第562回社債の発行について
東北電力株式会社 (2023) 社債情報
株式会社格付投資情報センター (2023) NEWS RLEASE
株式会社日本格付研究所 (2023) News Release