静岡県静岡市が全国型市場公募地方債「静岡市令和6年度第1回公募公債」を2024年11月25日に発行します。この記事では、本市債についてご紹介します。
銘柄
静岡市令和6年度第1回公募公債
期間
10年
利率
静岡市令和6年度第1回公募公債の利率は、年率1.120%です。これは税引前の利率であり、利金を受け取るときに20.315%の所得税、特別復興所得税および住民税が源泉徴収されます。
スケジュール
静岡市令和6年度第1回公募公債の募集から償還までのスケジュールは以下のとおりです。
- 2024.11.8募集開始
- 2024.11.18募集終了
- 2024.11.25発行
- 2025.5.25利払い
- 2025.11.25利払い
- 2026.5.25利払い
- 2026.11.25利払い
- 2027.5.25利払い
- 2027.11.25利払い
- 2028.5.25利払い
- 2028.11.25利払い
- 2029.5.25利払い
- 2029.11.25利払い
- 2030.5.25利払い
- 2030.11.25利払い
- 2031.5.25利払い
- 2031.11.25利払い
- 2032.5.25利払い
- 2032.11.25利払い
- 2033.5.25利払い
- 2033.11.25利払い
- 2034.5.25利払い
- 2034.11.24利払い・償還
募集期間
2024年11月8日~2024年11月18日
発行日
2024年11月25日
利払日
毎年5月25日と11月25日(年2回)
償還日
2034年11月24日
発行価格
額面100円につき100円
購入単位
1万円単位
格付
A1(Moody’s)
発行額
150億円
対象者
市場公募地方債は、以下に示す2種類に分類されます。
- 全国型市場公募地方債
- 住民参加型市場公募地方債
全国型市場公募地方債とは、日本全国の個人または機関投資家に幅広く購入を募り発行される地方債です。住民参加型市場公募地方債とは、地域住民の方を中心に購入を募り発行される地方債です。
静岡市令和4年度第1回公募公債は全国型市場公募地方債です。購入対象者に制限はなく、誰でも購入できます。
販売会社
次に示す金融機関で静岡市令和4年度第1回公募公債を販売しています。
- 静岡銀行(本支店)
- 清水銀行(本支店)
- スルガ銀行(本支店)
- 大和証券
- SMBC日興証券
- 三菱UFJモルガン・スタンレー証券
大和証券
大和証券では静岡市令和4年度第1回公募公債をインターネット(オンライントレード)では取扱っていません。静岡支店の「ダイワ・コンサルティング」コースのみで取り扱っています。
SMBC日興証券
SMBC日興証券では静岡市令和4年度第1回公募公債をネットでは取り扱っていません。静岡支店の総合コースでのみ取り扱っています。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
三菱UFJモルガン・スタンレー証券では静岡市令和4年度第1回公募公債をネットでは取り扱っていません。静岡支店でのみ取り扱っています。
中途換金
償還日(満期日)前でも、静岡市令和4年度第1回公募公債を購入した金融機関で換金することができます。償還日前の債券価格は市場金利の変動等によって変わるため、受取金額が元本を割り込むことがあります。
静岡市
静岡市は静岡県の県庁所在地で、政令指定都市でもあります。葵区、駿河区および清水区の3つの行政区が設置されています。東海道新幹線の静岡駅は静岡市葵区にあります。
静岡市における歳入の内訳は次のとおりです。
内訳 | 金額 | 割合 |
---|---|---|
市税 | 1,324億円 | 40.2% |
地方譲与税・県税交付金 | 278億円 | 8.4% |
地方特例交付金 | 20億円 | 0.6% |
地方交付税 | 175億円 | 5.3% |
国庫支出金 | 593億円 | 18.0% |
県支出金 | 180億円 | 5.5% |
市債 | 455億円 | 13.8% |
その他 | 267億円 | 8.1% |
合計 | 3,297億円 | 100.0% |
静岡市民1人当たりの市債残高は710,158円になります。
令和2年度決算に基づく健全化判断比率
「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」は、地方公共団体の財政状況を客観的に表し、財
政の早期健全化や再生の必要性を判断するためのものとして、4つの財政指標「健全化判断比率」
及び「資金不足比率」を算定して公表することを義務付けています。
銘柄 | 静岡市令和2年度決算 | 早期健全化基準 | 財政再生基準 |
---|---|---|---|
実質赤字比率 | なし | 11.25% | 22.0% |
連結実質赤字比率 | なし | 16.25% | 30.0% |
実質公債費比率 | 6.3% | 25.0% | 35.0% |
将来負担比率 | 34.3% | – | 48.8% |
発行実績
静岡市は過去に次の全国型市場公募地方債を発行しています。
銘柄 | 発行日 | 期間 | 利率 |
---|---|---|---|
静岡市令和4年度第1回公募公債 | 2022年11月25日 | 10年 | 0.449% |
静岡市令和3年度第1回公募公債 | 2021年11月25日 | 10年 | 0.160% |
静岡市令和2年度第1回公募公債 | 2020年11月18日 | 10年 | 0.140% |
静岡市令和元年度第1回公募公債 | 2019年11月22日 | 10年 | 0.070% |
静岡市平成30年度第1回公募公債 | 2018年11月22日 | 10年 | 0.259% |
静岡市平成29年度第1回公募公債 | 2017年11月24日 | 10年 | 0.220% |
格付
静岡市はムーディーズ・インベスターズ・サービスから「A1」の長期格付を取得しています。
ムーディーズ・インベスターズ・サービスによる静岡市の格付事由は次のとおりです。
静岡市の格付は、日本国債の格付(A1、安定的)と同水準の A1 である。静岡市の格付
は、日本政府と地方自治体の強い結び付きにより、両者の格付は同水準であるというムーディーズの見方を反映している。日本政府の地方財政への強い関与、また地方交付税に代表される財政調整制度により、地方自治体レベルでのクレジットの課題は、早い段階で対処されよう。また、地方自治体が流動性の不足に直面した場合、日本政府が支援を提供する可能性は非常に高いと想定される。
静岡市の格付は、義務的経費を抑制することで財政を下支えしていること、安定した地域経済基盤を反映している一方、国内の地方自治体と比較すれば低いものの、国際比較では高い債務比率も織り込んでいる。
信用格付について詳しくは、次の記事をご覧ください。
参考文献
静岡市 (2024) 静岡市債
静岡市 (2024) IR・格付け
静岡市 (2024) 健全化判断比率及び資金不足比率
地方債について詳しくは、次の記事をご覧ください。
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