光通信が個人向け社債「株式会社光通信第48回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」を2024年4月26日に発行します。同社債の特徴や買い方をご紹介します。
発行体
「株式会社光通信第48回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」の発行体は株式会社光通信です。株式会社光通信の概要は次のとおりです。
商号 | 株式会社光通信 |
設立 | 1988年2月5日 |
資本金 | 54,259百万円 |
上場市場 | 東京証券取引所プライム市場 |
銘柄コード | 9435 |
株式会社光通信の連結業績は次のとおりです。
2022年3月期 | 2023年3月期 | |
---|---|---|
売上収益 | 573,029 | 643,984 |
営業利益 | 83,567 | 86,615 |
税引前利益 | 108,508 | 118,479 |
当期利益 | 91,403 | 94,997 |
親会社の所有者に帰属する当期利益 | 87,537 | 91,345 |
期間
7年
利率
年2.05%(税引前)
スケジュール
「株式会社光通信第48回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」の条件決定から償還までのスケジュールは以下のとおりです。
- 2024.4.12条件決定
- 2024.4.15募集開始
- 2024.4.25募集終了
- 2024.4.26発行
- 2024.10.26利払い
- 2025.4.26利払い
- 2025.10.26利払い
- 2026.4.26利払い
- 2026.10.26利払い
- 2027.4.26利払い
- 2027.10.26利払い
- 2028.4.26利払い
- 2028.10.26利払い
- 2029.4.26利払い
- 2029.10.26利払い
- 2030.4.26利払い
- 2030.10.26利払い
- 2031.4.25利払い・償還
条件決定日
2024年4月12日
募集期間
2024年4月15日~2024年4月25日
発行日
2024年4月26日
利払日
毎年4月26日および10月26日
償還日
2031年4月25日
発行価格
額面100円につき金100円
申込単位
100万円
発行額
750億円
格付
「株式会社光通信第48回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」は株式会社格付投資情報センター(R&I)と株式会社日本格付研究所(JCR)から長期個別債務格付を取得しています。
格付会社 | 格付 |
---|---|
R&I | A |
JCR | A+ |
格付投資情報センター
格付投資情報センター(R&I)による格付事由は次のとおりです。
インターネット回線、電力、宅配水など自社商材を主体に幅広い商材を取り扱う総合販売会社。持株会社としてグループ各社の経営管理を担い、傘下の事業会社への支配力は強い。格付はグループの信用力を反映している。
継続的な収入を確保できる商材の取り扱いに長け、法人、個人に分散した顧客基盤を持つ。パートナー企業である代理店を核に強固な販売網を構築している。訴求力のある商材と積極的な営業活動でユーザーを増やし、契約保有件数の積み上げに連動するストック利益を伸ばしている。コスト管理に優れ、電力事業では電力価格の高騰に苦しみながらも、調達構成比や提供プランの見直しで利益の安定化に成功した。獲得コストを上回るストック利益を計上できており、利益には安定感がある。収益性も高い。
低金利下で積極的に資金を確保していることで、有利子負債が増加している。もっとも、金融資産を考慮した財務基盤は格付に対しておおむね見劣りしないと評価している。余剰資金を積極的に株式で運用することで、投資有価証券の残高は自己資本を上回る規模に達している。投資監査委員会の設置などモニタリング体制を強化しているが、価格変動リスクには注意が必要だ。
日本格付研究所
日本格付研究所(JCR)による格付事由は次のとおりです。
インターネット回線、電力、宅配水、保険などの自社商材や携帯電話、OA 機器などの他社商材の販売を手掛ける総合販売事業者。持株会社としてグループ全般の経営管理を担っており、グループ支配力は強く、当社格付にはグループ全体の信用力を反映させている。代理店や販売パートナーを含め独自の販売網を構築しており、実力主義をベースにした人事制度などにより多様な人材の活用を図っている。将来の安定収益となるストック利益を重視しており、利回りの高い商材への経営資源のシフトを適時行っている。
業績は堅調な推移が見込まれる。厚い顧客基盤や多数の代理店で構築された販売網といった強みに変化はみられない。電力事業では市場価格変動リスクをヘッジした新プランへの切り替えにより、業績が回復している。電力のほか宅配水など継続収入が見込まれる商材の拡販が見込まれ、ストック利益は底堅く推移していくとみられる。価格変動リスクのある上場投資有価証券を多額に保有している点には留意を要する。ただ、利益蓄積に伴い自己資本の拡充が引き続き進むことから、一定の財務構成は維持可能とみられる。以上より格付を据え置き、見通しは安定的とした。
24/3 期の営業利益は 930 億円(前期比 7.4%増)の計画である。電力事業の業績は 23/3 期に電力取引価格高騰の影響を受けたが、新プランへの切り替えにより、24/3 期の増益に大きく寄与するとみられる。解約率も一定水準に抑制されており、今後も安定した利益貢献を果たしていくと考えられる。また、宅配水事業も契約数を伸ばしている。25/3 期以降も、電力事業、宅配水事業などでストック利益は堅調に推移していくと予想される。
24/3 期第 2 四半期末の親会社所有者帰属持分比率は 36.3%(23/3 期末 33.7%)であるなど、財務構成は維持されている。上場投資有価証券を考慮すれば、実質無借金状態にある点に変化はみられない。3 年以内の有利子負債返済に対応できる手元資金を確保するなど、財務規律は遵守されている。また、委員の過半数を独立社外取締役とする投資監査委員会を設置し、投資有価証券による運用に対する外部モニタリング体制の強化を図っている。設備投資は個人サービスを中心に実施されるが、財務面への影響は限定的とみている。
社債間限定同順位特約
「株式会社光通信第48回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」は担保がない無担保社債です。担保はありませんが、社債間限定同順位特約がついています。
社債間限定同順位特約とは、株式会社光通信が今後担保付きの社債を発行する場合は、「株式会社光通信第42回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」にも同様に担保をつけるという特約です。担保無しの債券より担保付きの債券の方が債権の回収優先順位が高いため、あとから発行された社債によって不利な扱いがされないという保証になります。
一般企業が担保付きの社債を発行するのはハードルが高く、電力会社等を除けば、担保付きの社債を発行することは滅多にありません。そのため、社債の殆どは無担保社債です。社債間限定同順位特約付とは、株式会社光通信が担保付きの社債を発行する意思がないという表明です。
販売会社
次に示す証券会社で「株式会社光通信第48回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」を販売しています。
証券会社 | 引受額 |
---|---|
みずほ証券 | 150億円 |
SMBC日興証券 | 150億円 |
SBI証券 | 130億円 |
大和証券 | 100億円 |
楽天証券 | 100億円 |
岡三証券 | 70億円 |
東海東京証券 | 50億円 |
計 | 750億円 |
みずほ証券
みずほ証券は「株式会社光通信第48回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」の買付注文をネット倶楽部(オンライントレード)でも取り扱っています。
SMBC日興証券
SMBC日興証券では「株式会社光通信第48回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」の買付注文をオンライントレードでも取り扱っています。
SBI証券
SBI証券ではオンライントレードのみで「株式会社光通信第48回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」を取り扱っています。
大和証券
大和証券は「株式会社光通信第48回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」の買付注文をインターネット(オンライントレード)では取り扱っていません。「ダイワ・コンサルティング」コースの場合は本店・支店・営業所で、「ダイワ・ダイレクト」コースの場合はコールセンターで買付注文を取り扱っています。
楽天証券
楽天証券ではオンライントレードのみで「株式会社光通信第48回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」を取り扱っています。
過去に発行された社債
株式会社光通信は以下に示す個人向け社債を発行した実績があります。
銘柄 | 発行日 | 期間 | 利率 |
---|---|---|---|
第42回無担保社債 | 2023年6月9日 | 5年 | 1.11% |
第40回無担保社債 | 2022年8月9日 | 7年 | 1.00% |
関連記事
参考文献
株式会社光通信 (2023) 訂正発行登録書
株式会社光通信 (2023) 決算資料
株式会社格付投資情報センター (2024) NEWS RELEASE
株式会社日本格付研究所 (2024) News Release
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