光通信が個人向け社債「株式会社光通信第42回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」を2023年6月9日に発行します。同社債の特徴や買い方をご紹介します。
概要
株式会社光通信が発行する個人向け社債の概要は次のとおりです。
銘柄 | 株式会社光通信第42回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) |
期間 | 5年 |
利率 | 年1.11%(税引前) |
発行日 | 2023年6月9日 |
利払日 | 毎年6月9日および12月9日 |
償還日 | 2028年6月9日 |
発行価格 | 額面100円につき金100円 |
申込単位 | 100万円 |
格付 | A (R&I), A+ (JCR) |
発行額 | 400億円 |
申込期間 | 2023年5月29日~2023年6月8日 |
利率
「株式会社光通信第42回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」の利率は年1.11%(税引前)です。
銘柄 | 利率 |
---|---|
株式会社光通信第42回無担保社債 | 1.110% |
個人向け国債第146回債固定金利型5年満期 | 0.090% |
三菱UFJ銀行スーパー定期(5年) | 0.002% |
格付
「株式会社光通信第42回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」は株式会社格付投資情報センター(R&I)と株式会社日本格付研究所(JCR)から長期個別債務格付を取得しています。
格付会社 | 格付 |
---|---|
R&I | A |
JCR | A+ |
格付投資情報センター
格付投資情報センター(R&I)による格付事由は次のとおりです。
インターネット回線、電力、宅配水など自社商材を主体に幅広い商材を取り扱う総合販売会社。持株会社としてグループ各社の経営管理を担い、傘下の事業会社への支配力は強い。格付はグループの信用力を反映している。
継続的な収入を確保できる商材の取り扱いに長け、法人、個人に分散した顧客基盤を持つ。パートナー企業である代理店を核に強固な販売網を構築している。訴求力のある商材と積極的な営業活動でユーザーを増やし、契約保有件数の積み上げに連動するストック利益を伸ばしている。コスト管理に優れ、足元の電力価格の高騰による電力事業の採算悪化にも調達構成比や提供プランの見直しで対応する。今後も獲得コストを上回るストック利益の計上をベースに、安定的に利益を確保していけるとみている。
余剰資金の運用として積極的に有価証券投資を行っている。残高の増加が続き、自己資本を上回る規模となっている。価格変動リスクは無視できないが、一定の頻度で資産のチェックを行い、入れ替えも実施するなどの備えを取っている。投資監査委員会の設置などモニタリング体制も強化した。金融資産を考慮した財務基盤は格付に対しておおむね見劣りしないと評価している。
日本格付研究所
日本格付研究所(JCR)による格付事由は次のとおりです。
インターネット回線、コンテンツ、電力、宅配水などの自社商材や携帯電話、OA 機器などの他社商材の販売を手掛ける総合販売事業者。持株会社としてグループ全般の経営管理を担っており、グループ支配力は強く、当社格付にはグループ全体の信用力を反映させている。代理店や販売パートナーを含め独自の販売網を構築しており、実力主義をベースにした人事制度などにより多様な人材の活用を図っている。将来の安定収益となるストック利益を重視しており、利回りの高い商材への経営資源のシフトを適時行っている。
24/3 期の営業利益は 930 億円(前期比 7.4%増)の計画である。電力事業における電力取引価格の変動リスクをヘッジした新プランの効果、宅配水事業などでの顧客契約数増加を背景に、ストック利益の増加を見込む。23/3 期末の親会社所有者帰属持分比率は 33.7%(22/3 期末 32.3%)であるなど、財務構成は維持されている。本社債発行による手取金は社債償還資金に充当される予定であり、財務内容に特段の影響を与えるものではない。
社債間限定同順位特約
「株式会社光通信第42回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」は担保がない無担保社債です。担保はありませんが、社債間限定同順位特約がついています。
社債間限定同順位特約とは、株式会社光通信が今後担保付きの社債を発行する場合は、「株式会社光通信第42回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」にも同様に担保をつけるという特約です。担保無しの債券より担保付きの債券の方が債権の回収優先順位が高いため、あとから発行された社債によって不利な扱いがされないという保証になります。
一般企業が担保付きの社債を発行するのはハードルが高く、電力会社等を除けば、担保付きの社債を発行することは滅多にありません。そのため、社債の殆どは無担保社債です。社債間限定同順位特約付とは、株式会社光通信が担保付きの社債を発行する意思がないという表明です。
販売会社
次に示す証券会社で「株式会社光通信第42回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」を販売しています。
証券会社 | 引受額 |
---|---|
みずほ証券 | 100億円 |
SMBC日興証券 | 100億円 |
野村證券 | 50億円 |
大和証券 | 50億円 |
SBI証券 | 50億円 |
岡三証券 | 50億円 |
楽天証券 | – |
計 | 400億円 |
みずほ証券
みずほ証券は「株式会社光通信第42回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」の買付注文をネット倶楽部(オンライントレード)では取り扱っていません。
SMBC日興証券
SMBC日興証券ではオンライントレードでも「株式会社光通信第42回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」を取り扱っています。
大和証券
大和証券は「株式会社光通信第42回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」の買付注文をインターネット(オンライントレード)では取り扱っていません。「ダイワ・コンサルティング」コースの場合は本店・支店・営業所で、「ダイワ・ダイレクト」コースの場合はコールセンターで買付注文を取り扱っています。
SBI証券
SBI証券ではオンライントレードのみで「株式会社光通信第42回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」を取り扱っています。
SBI証券は「債券Wキャンペーン」を実施しています。2023年4月3日から2023年6月30日までの期間にキャンペーンへエントリーして、キャンペーン対象の債券を2銘柄購入すると、最大10万円がプレゼントされます。
株式会社光通信
株式会社光通信の概要は次のとおりです。
商号 | 株式会社光通信 |
設立 | 1988年2月5日 |
資本金 | 54,259百万円 |
上場市場 | 東京証券取引所プライム市場 |
銘柄コード | 9435 |
株式会社光通信の連結業績は次のとおりです。
2022年3月期 | 2023年3月期 | |
---|---|---|
売上収益 | 573,029 | 643,984 |
営業利益 | 83,567 | 86,615 |
税引前利益 | 108,508 | 118,479 |
当期利益 | 91,403 | 94,997 |
親会社の所有者に帰属する当期利益 | 87,537 | 91,345 |
過去に発行された社債
株式会社光通信は以下に示す個人向け社債を発行した実績があります。
銘柄 | 発行日 | 期間 | 利率 |
---|---|---|---|
第40回無担保社債 | 2022年8月9日 | 7年 | 1.00% |
関連記事


参考文献
株式会社光通信 (2023) 訂正発行登録書
株式会社光通信 (2023) 格付・社債情報
株式会社光通信 (2023) 決算資料
株式会社格付投資情報センター (2023) NEWS RELEASE
株式会社日本格付研究所 (2023) News Release
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