浜松市が地方債「浜松市令和4年度第1回公募公債」を2023年1月25日に発行します。この記事では、浜松市債の概要や買い方についてご紹介します。
概要
浜松市が発行する地方債の概要は次の通りです。
名称 | 浜松市令和4年度第1回公募公債 |
期間 | 10年 |
利率 | 0.800% |
発行日 | 2023年1月25日 |
利払日 | 毎年1月25日及び7月25日(年2回) |
償還日 | 2033年1月25日 |
発行価格 | 額面100円につき100円 |
申込単位 | 1万円単位 |
販売期間 | 2023年1月10日~2023年1月13日 |
浜松市債は、市が公園、道路、学校、文化施設といった公共施設の整備のために必要となる資金の一部などを借入れるために発行する債券です。
発行体
「浜松市令和4年度第1回公募公債」の発行体は浜松市です。浜松市は静岡県にある政令指定都市です。浜松市の一般会計3,495億円のうち、市債が333億円(9.5%)を占めています。
地方公共団体の健全化判断比率が早期健全化基準以上である場合、健全化判断比率を公表した年度の末尾までに財政健全化計画を定める必要があります。浜松市の健全化判断比率は、早期健全化基準のいずれにも達していません。
項目 | 令和3年度決算 | 早期健全化基準 |
---|---|---|
実質赤字比率 | – | 11.25% |
連結実質赤字比率 | – | 16.25% |
実質公債費比率 | 4.8% | 25.0% |
将来負担比率 | – | 400.0% |
令和2年度末における浜松市の市債残高は次のとおりです。
会計 | 市債残高 |
---|---|
全会計 | 4,513億5,756万円 |
一般会計 | 2,633億5,320万円 |
利率
「浜松市令和4年度第1回公募公債」の利率は年0.800%(税引前)です。毎年1月25日及び7月25日の年2回、半年分の利払いが行われます。
格付
浜松市はムーディーズ・ジャパンから「A1」の格付を取得しています。
長期格付 | A1 |
アウトルック | Stable(安定的) |
説明 | 長期発行体格付 自国通貨建 |
ムーディーズによる評価の内容は以下のとおりです。
浜松市の全会計債務残高は、国際的に比較すると大きいが、日本国内においての比較では、様々な指標から見て、その債務負担度は小さい。2005年の12市町村合併後、合併等に伴う歳出増の抑制に努める様々な計画をたて、さらに外郭団体の改革や、財政情報の透明性をより高めるために多数の試みをしている。これらにより、財政の健全性を維持し、継続的に債務を削減している。今年新しい市長によって、再度民間有識者による「浜松市行財政改革推進審議会」が設置され、行財政改革により積極的に取り組もうとしている。
購入対象者
特に制限はありません。
販売会社
以下に示す金融機関で浜松市令和4年度第1回公募公債を販売しています。
- 静岡銀行
- 浜松磐田信用金庫
- 遠州信用金庫
- 野村證券
- 大和証券
- SMBC日興証券
- 三菱UFJモルガン・スタンレー証券
- SBI証券
過去に発行された浜松市債
浜松市は過去に次の全国型市場公募地方債を発行しています。
銘柄 | 発行日 | 期間 | 期間 |
---|---|---|---|
浜松市令和3年度第1回公募公債 | 2022年1月25日 | 10年 | 0.160% |
浜松市令和2年度第1回公募公債 | 2021年1月25日 | 10年 | 0.120% |
浜松市令和元年度第1回公募公債 | 2020年1月24日 | 10年 | 0.135% |
浜松市平成30年度第1回公募公債 | 2019年1月25日 | 10年 | 0.145% |
浜松市平成29年度第1回公募公債 | 2018年1月25日 | 10年 | 0.245% |
浜松市平成28年度第1回公募公債 | 2017年1月25日 | 10年 | 0.180% |
浜松市平成27年度第1回公募公債 | 2016年1月22日 | 10年 | 0.405% |
浜松市平成26年度第1回公募公債 | 2015年1月23日 | 10年 | 0.335% |
マル優
「浜松市令和4年度第1回公募公債」は、マル優を利用できます。マル優とは「障害者等の少額預金の利子所得等の非課税制度」の通称で、一定の条件を満たした方が利用できる非課税制度です。次に示す方がマル優を利用できます。
- 障害者手帳の交付を受けている人
- 遺族基礎年金を受給している人
- 寡婦年金を受給している人
- 障害年金を受給している人
- 母子年金を受給している人
次に示す金融商品の合計額350万円(預貯金は元本、債券は額面)までの利子が非課税になります。
マル優は特別マル優と併用することができ、合計額700万円までの利子が非課税になります。
特別マル優
「浜松市令和4年度第1回公募公債」は、特別マル優を利用できます。特別マル優とは「障害者等の少額公募公債の利子の非課税制度」の通称で、一定の条件を満たした方が利用できる非課税制度です。次に示す方が特別マル優を利用できます。
- 障害者手帳の交付を受けている人
- 遺族基礎年金を受給している人
- 寡婦年金を受給している人
- 障害年金を受給している人
- 母子年金を受給している人
次に示す金融商品の合計金額350万円(預貯金は元本、債券は額面)までの利子が非課税になります。
マル優は特別マル優と併用することができ、合計額700万円までの利子が非課税になります。
関連記事
参考文献
浜松市 (2022) 浜松市令和3年度市場公募地方債の発行条件決定について
浜松市 (2022) IR・市債・格付け
浜松市 (2022) 令和3年度決算に係る健全化判断比率及び資金不足比率について
浜松市 (2023) (概要版)平成18年度 浜松市の財政のすがた
浜松市 (2023) 借金時計
Moody’s Investors Service (2023) 浜松市
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