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東京都が第6回東京グリーンボンド(外貨)を2022年12月21日に発行

Tokyo Metropolitan Government

東京都が豪ドル建て地方債「第6回東京グリーンボンド(外貨)」を2022年12月21日に発行します。この記事では、個人向け東京都債についてご紹介します。

概要

第6回東京グリーンボンド(外貨)の概要は次のとおりです。

概要
名称 第6回東京グリーンボンド(外貨)
発行体 東京都
通貨 豪ドル
期間 約5年
利回り 年3.00%~4.80%(税引前、仮条件)
発行日 2022年12月21日
利払日 毎年6月20日および12月20日
償還日 2027年12月20日
売出価格 額面金額の100%
申込単位 1,000豪ドル
購入限度 50万豪ドル
発行額 1億1,000万豪ドル(100億円相当)
売出期間 2022年12月9日~2022年12月20日
条件決定日 2022年12月8日

東京グリーンボンドとは、東京都が実施する環境事業への投資を通じて、事業に対する理解とオーナーシップの喚起を図るために発行される個人向け都債です。東京グリーンボンドの発行により募った資金は、都有施設への太陽光発電の導入、公園の整備および海岸保全施設(防潮堤等)の整備に充当されます。

東京グリーンボンドについて詳しくは、YouTubeの東京都財務局チャンネルの動画をご覧ください。

豪ドル建て債券

第6回東京グリーンボンド(外貨)は豪ドル(オーストラリアドル)建ての債券です。利金や償還金は豪ドルで支払われます。そのため、為替差益や為替差損が発生する可能性があります。

利回り

第6回東京グリーンボンド(外貨)の税引前利率は年3.00%~4.80%です。これは仮条件で、2022年12月8日に決定する予定です。

利払いの際に所得税(15%)、復興特別所得税(0.315%)および住民税(5%)が源泉徴収され、税引後利率は年1.458%となります。地方債など特定公社債の利子は利子所得であり、申告分離課税の対象となります。原則として確定申告は不要ですが、確定申告すると、上場株式等の譲渡損益と損益通算することができます。

購入対象者

東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県に在住または在勤・在学の個人の方、同エリアに主たる事務所・事業所を有する法人・団体が第6回東京グリーンボンド(外貨)を購入できます。

申込単位

第6回東京グリーンボンド(外貨)は1,000豪ドル単位で購入できます。1豪ドル92円だとすると、92,000円から購入できます。

購入限度額

国債社債に購入限度額はありませんが、地方債の中には購入限度額を定めているものがあります。第6回東京グリーンボンド(外貨)は、1人または1団体あたり500,000豪ドルまで購入できます。

購入方法

以下に示す金融機関で第6回東京グリーンボンド(外貨)を販売しています。

  • 大和証券
  • 野村證券
  • みずほ証券
  • 三菱UFJモルガン・スタンレー証券
  • SMBC日興証券

地方債の購入や売却に手数料はかかりません。ただし、豪ドルの売買には為替手数料がかかります。豪ドルの為替スプレッドは金融機関によって異なります。

豪ドルの為替スプレッド(片道)
金融機関 外貨金額 為替スプレッド
野村證券 10万豪ドル未満 80銭
10万豪ドル以上 40銭
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 10万豪ドル未満 80銭
10万豪ドル以上 40銭
みずほ証券 15万豪ドル未満 100銭
15万豪ドル以上 50銭
SMBC日興証券 15万豪ドル未満 100銭
15万豪ドル以上 50銭
大和証券 100銭

片道の為替スプレッドが100銭だとすると、1,000豪ドルの売買に2,000円の為替手数料がかかります。為替手数料が安い野村證券か三菱UFJモルガン・スタンレー証券で購入するのがお得です。

大和証券

大和証券は「第6回東京グリーンボンド(外貨)」の買付注文をインターネット(オンライントレード)では取り扱っていません。「ダイワ・コンサルティング」コースの場合は本店・支店・営業所で、「ダイワ・ダイレクト」コースの場合はコールセンターで買付注文を取り扱っています。

為替手数料が高い

発行体

第6回東京グリーンボンド(外貨)の発行体(債券の発行元)は東京都です。

格付け

第5回東京グリーンボンド(外貨)の発行体である東京都は、スタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン株式会社から「A+」の長期発行体格付けを取得しています。S&Pによる日本のソブリン格付けも「A+」です。つまり、東京都は日本政府と同じ格付けです。

格付「BBB」以上が投資適格とされています。

S&Pによる格付事由は次のとおりです。

3自治体(東京都、愛知県および大阪市)の格付けは日本のソブリン格付けの制約を受けるとS&Pはみている。3自治体の現在のスタンドアローン評価(中央政府による特別な支援・介入の可能性を考慮する前の各自治体自身に対する信用力評価)はそれぞれ日本のソブリン格付けを上回っているが、日本政府が債務不履行(デフォルト)に陥るような環境を想定したストレスシナリオのもとでは日本の地方自治体の信用力にも影響が及ぶとS&Pは考える。

3自治体の「安定的」のアウトルックは、日本のソブリン格付けのアウトルックを反映している。S&Pでは、ソブリンの格上げ以外の要因で3自治体の格付けを引き上げる可能性は現時点では低いとみている。一方、今後、日本のソブリン格付けが引き下げられた場合には、3自治体も格下げとなる可能性が高い。

過去に発行された東京グリーンボンド(外貨)

東京都は以下に示す東京グリーンボンド(外貨)を発行しました。

東京グリーンボンド(外貨)
銘柄 発行日 期間 利率
第5回東京グリーンボンド 2021年12月7日 5年 1.83%
第4回東京グリーンボンド 2020年12月8日 5年 0.41%
第3回東京グリーンボンド 2019年12月18日 5年 1.60%
第2回東京グリーンボンド 2018年12月18日 5年 2.91%
第1回東京グリーンボンド 2017年12月20日 5年 2.55%

スケジュール

第6回東京グリーンボンド(外貨)の発行スケジュールは次のとおりです。

スケジュール
  • 2022.12.8
    条件決定
  • 2022.12.9
    募集開始
  • 2022.12.20
    募集終了
  • 2022.12.21
    発行
  • 2023.6.20
    利払い
  • 2023.12.20
    利払い
  • 2024.6.20
    利払い
  • 2024.12.20
    利払い
  • 2025.6.20
    利払い
  • 2025.12.20
    利払い
  • 2026.6.20
    利払い
  • 2026.12.20
    利払い
  • 2027.6.20
    利払い
  • 2027.12.20
    利払い・償還

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参考文献

東京都 (2022) 個人投資家の皆様へ
東京都 (2022) S&Pグローバル・レーティングによる東京都格付情報
野村證券 (2022) 適用為替
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 (2022) 為替スプレッド
みずほ証券 (2022) 為替スプレッドとみずほ証券適用為替レートのお知らせ
SMBC日興証券 (2022) 日興外為基準レート
大和証券 (2022) 為替スプレッド一覧

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