iDeCoをやってみたいものの、どの商品を選択したらよいのか分からない……
将来に備えて自分が運用方法を決められるiDeCoですが、取扱商品の種類が多く、金融機関によって選択できる商品が異なります。
運営管理手数料が無料の楽天証券でiDeCoの商品を選択する場合のおすすめをご紹介します。
iDeCoとは
iDeCoとは個人型確定拠出年金のことで、年金の掛金を投資信託や定期預金、保険などの金融商品で運用する年金です。

年金の掛金が所得控除されたり、金融商品の運用益に課税されないなど、節税対策にもなります。
詳しくは次の記事をご覧ください。

手数料
楽天証券のiDeCoでは、以下に示す手数料がかかります。
項目 | 加入者 | 運用指図者 | 受給者 | 徴収 |
---|---|---|---|---|
加入時手数料 | 2,829円 | – | – | 初回 |
収納時手数料 | 105円 | – | – | 毎月 |
口座管理手数料 | 66円 | 66円 | – | 毎月 |
還付事務手数料 | 1,488円 | – | – | 還付の都度 |
移管時手数料 | – | 2,829円 | – | 初回 |
給付事務手数料 | – | – | 440円 | 給付の都度 |
このうち、口座管理手数料以外は、どの金融機関のiDeCoでも手数料は同じです。口座管理手数料のうち、66円は事務委託先金融機関(信託銀行)へ支払うもので、どの金融機関のiDeCoでも同額です。つまり、運営管理機関である楽天証券は、口座管理手数料を徴収していません。
取扱商品
ほぼすべての株式と投資信託が選択できるNISA(少額投資非課税制度)とは異なり、iDeCoでは数十種類の商品しか選択できません。iDeCoで選択できる商品は証券会社によって異なり、楽天証券のiDeCoでは、次の商品の中から選択できます。
低コストなインデックスファンドがiDeCo(個人型確定拠出年金)のラインナップに入っているのは魅力的です。ただし、楽天証券のiDeCoで取り扱っている投資信託のうち、REIT型およびバランス型に信託報酬が安いものがありません。これらに投資したい場合は、ほかの証券会社を選んだ方がよいでしょう。
国内株式
楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)は、以下に示す国内株式型投資信託を取り扱っています。
投資信託 | 管理費用 |
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三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド | 0.176% |
たわらノーロード 日経225 | 0.143% |
iTrust 日本株式 ※1 | 0.913% |
MHAM日本成長株ファンド<DC年金> ※1 | 1.705% |
フィデリティ・日本成長株・ファンド ※1 | 1.683% |
コモンズ30ファンド | 1.078% |
※1 2026年4月上旬にiDeCo対象商品から除外される予定
2026年4月上旬から以下に示す投資信託がiDeCoの対象商品に追加される予定です。
投資信託 | 管理費用 |
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楽天・高配当株式・日本ファンド(資産成長型) | 0.297% |
なかの日本成長ファンド | 1.1% |
国内債券
楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)は、以下に示す国内債券型投資信託を取り扱っています。
投資信託 | 管理費用 |
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たわらノーロード 国内債券 ※1 | 0.154% |
明治安田DC日本債券オープン | 0.660% |
※1 2026年4月上旬にiDeCo対象商品から除外される予定
国内REIT
楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)は、以下に示す国内REIT型投資信託を取り扱っています。
投資信託 | 管理費用 |
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三井住友・DC日本リートインデックスファンド | 0.275% |
野村J-REITファンド(確定拠出年金向け) | 1.045% |
外国株式
楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)は、以下に示す外国株式型投資信託を取り扱っています。
投資信託 | 管理費用 |
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たわらノーロード 先進国株式 | 0.09889% |
インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式 | 0.374% |
ラッセル・インベストメント外国株式ファンド(DC向け) | 1.463% |
iTrust 世界株式 ※1 | 0.913% |
楽天・全米株式インデックス・ファンド | 0.162% |
農林中金<パートナーズ>長期厳選投資 おおぶね | 0.990% |
楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド | 0.077% |
楽天・プラス・NASDAQ-100インデックス・ファンド | 0.198% |
※1 2026年4月上旬にiDeCo対象商品から除外される予定
2026年4月上旬から以下に示す投資信託がiDeCoの対象商品に追加される予定です。
投資信託 | 管理費用 |
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iFreeNEXT FANG+インデックス | 0.7755% |
楽天・オールカントリー株式(除く日本)インデックス・ファンド | 0.0561% |
楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(資産成長型) | 0.1238% |
楽天・欧州株式インデックス・ファンド | 0.308% |
楽天・エマージング株式インデックス・ファンド | 0.1518% |
たわらノーロード 先進国株式
たわらノーロード 先進国株式はアセットマネジメントOneが運用する投資信託で、MSCIコクサイ・インデックス(円換算ベース、配当込み、為替ヘッジなし)の動きに連動する投資成果をめざして運用を行います。
インデックス
インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式
インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式は日興アセットマネジメントが運用する投資信託で、主として、新興国の株式に投資を行ない、MSCI エマージング・マーケット・インデックス(税引後配当込み、円ヘッジなし・円ベース)の動きに連動する投資成果をめざします。
インデックス
ラッセル・インベストメント外国株式ファンド(DC向け)
ラッセル・インベストメント外国株式ファンド(DC向け)はラッセル・インベストメントが運用する投資信託で、日本を除く世界先進各国の株式を実質的な主要投資対象とします。
アクティブ
iTrust 世界株式
iTrust 世界株式はピクテ・ジャパンが運用する投資信託で、主に高い競争優位性をもつグローバル優良企業の株式に分散投資します 。
アクティブ
楽天・全米株式インデックス・ファンド
楽天・全米株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・VTI)は、米国の株式市場の動きに連動するインデックス・ファンドで、米国のETF「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」を投資対象としているのが特徴です。
インデックス

農林中金<パートナーズ>長期厳選投資 おおぶね
農林中金<パートナーズ>長期厳選投資 おおぶねは農林中金全共連アセットマネジメントが運用する投資信託で、圧倒的な競争力を有する企業への長期厳選投資により投資信託財産の中長期的成長を目指すアクティブファンドです。米国の上場株式を主要投資対象とします。
アクティブ
楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド
楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド(愛称:楽天・S&P500)は、米国の株式市場の動きをとらえることを目指して、S&P500インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目標として運用を行う投資信託です。
楽天・プラス・NASDAQ-100インデックス・ファンド
楽天・プラス・NASDAQ-100インデックス・ファンド米国の株式市場の動きをとらえることを目指してNASDAQ-100インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目標として運用を行います。
海外債券
楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)は、以下に示す海外債券型投資信託を取り扱っています。
投資信託 | 管理費用 |
---|---|
たわらノーロード 先進国債券 | 0.187% |
たわらノーロード 先進国債券(為替ヘッジあり) ※1 | 0.220% |
インデックスファンド海外新興国(エマージング)債券 (1年決算型) |
0.374% |
みずほUSハイイールドファンド<DC年金> | 1.540% |
※1 2026年4月上旬にiDeCo対象商品から除外される予定
海外REIT
楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)は、以下に示す海外REIT型投資信託を取り扱っています。
投資信託 | 管理費用 |
---|---|
三井住友・DC外国リートインデックスファンド | 0.297% |
国内外株式
楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)は、以下に示す国内外株式型投資信託を取り扱っています。
投資信託 | 管理費用 |
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セゾン資産形成の達人ファンド ※1 | 1.540% |
楽天・全世界株式インデックス・ファンド | 0.192% |
キャピタル世界株式ファンド(DC年金つみたて専用) | 1.085% |
楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド | 0.0561% |
※1 2026年4月上旬にiDeCo対象商品から除外される予定
セゾン資産形成の達人ファンド
セゾン資産形成の達人ファンドはセゾン投信が運用する投資信託で、複数のアクティブ・ファンドへの投資を通じて、世界各国の株式に実質的に分散投資します。一般的な全世界株式投資信託(オルカン)と比べると、米国の割合が低いのが特徴です。
アクティブ
楽天・全世界株式インデックス・ファンド
楽天・全世界株式インデックス・ファンドは日本を含む全世界の株式市場の動きに連動するインデックス・ファンドで、米国のETF「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」を投資対象としているのが特徴です。
インデックス

キャピタル世界株式ファンド(DC年金つみたて専用)
キャピタル世界株式ファンド(DC年金つみたて専用)はキャピタル・インターナショナルが運用する投資信託で、信託財産の中長期的な成長を目指して運用を行ないます。
アクティブ
楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド
楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・オールカントリー)は、全世界の株式市場の動きをとらえることを目指して、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目標として運用を行う投資信託です。
インデックス

コモディティ
楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)は、以下に示すコモディティ型投資信託を取り扱っています。
投資信託 | 管理費用 |
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ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり) | 0.895% |
2026年4月上旬から以下に示す投資信託がiDeCoの対象商品に追加される予定です。
投資信託 | 管理費用 |
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ステート・ストリート・ゴールド・オープン(為替ヘッジなし) | 0.2925% |
バランス型
楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)は、以下に示すバランス型投資信託を取り扱っています。
投資信託 | 管理費用 |
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三井住友・DC世界バランスファンド(動的配分型) | 1.292% |
三菱UFJ DCバランス・イノベーション(KAKUSHIN) ※1 | 0.660% |
投資のソムリエ<DC年金> ※1 | 1.210% |
セゾン・グローバルバランスファンド | 0.580% |
楽天・インデックスファンド(DC年金) | 0.162% |
※1 2026年4月上旬にiDeCo対象商品から除外される予定
2026年4月上旬から以下に示す投資信託がiDeCoの対象商品に追加される予定です。
投資信託 | 管理費用 |
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ニッセイ・インデックスバランスファンド (4資産均等型)<購入・換金手数料なし> |
0.154% |
セゾン・グローバルバランスファンド
セゾン・グローバルバランスファンドはセゾン投信が運用するバランス型の投資信託です。
ターゲットイヤー型
楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)は、以下に示すターゲットイヤー型投資信託を取り扱っています。
投資信託 | 管理費用 |
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楽天ターゲットイヤー2030 | 0.8275% |
楽天ターゲットイヤー2040 | 0.8375% |
楽天ターゲットイヤー2050 | 0.8375% |
楽天ターゲットイヤー2030
楽天ターゲットイヤー2030は楽天投信顧問が運用する投資信託で、日本を含む先進国の株式および債券に分散投資します。また、ターゲットイヤーに向けて先進国の株式および債券の組入比率を調整します。初めは株式の比率が高く、ターゲットイヤーが近づくにつれて、債券の比率を高くしていきます。
楽天ターゲットイヤー2040
楽天ターゲットイヤー2040は楽天投信顧問が運用する投資信託で、日本を含む先進国の株式および債券に分散投資します。また、ターゲットイヤーに向けて先進国の株式および債券の組入比率を調整します。初めは株式の比率が高く、ターゲットイヤーが近づくにつれて、債券の比率を高くしていきます。
楽天ターゲットイヤー2050
楽天ターゲットイヤー2050は楽天投信顧問が運用する投資信託で、日本を含む先進国の株式および債券に分散投資します。また、ターゲットイヤーに向けて先進国の株式および債券の組入比率を調整します。初めは株式の比率が高く、ターゲットイヤーが近づくにつれて、債券の比率を高くしていきます。
定期預金
楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)は、以下に示す定期預金を取り扱っています。
定期預金 | 管理費用 |
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みずほDC定期預金(1年) | – |
定期預金は金利が低いため、得られる利息が国民年金基金連合会に支払う手数料(103円)を下回ってしまいます。そのため収支はプラスにはならず、節税のメリットだけを受けることになります。
みずほDC定期預金(1年)
特徴 | 預金保険機構で保護された定期預金 |
こんな方に | リスクを取りたくない方 |
定期預金は預金保険機構で保護されているため、ノーリスクと言えます。
ただし、定期預金は金利が低いため、得られる利息が国民年金基金連合会に支払う手数料(103円)を下回ってしまいます。
そのため収支はプラスにはならず、節税のメリットだけを受けることになります。
リスクを取りたくない方で所得が多い場合は、iDeCoで定期預金という選択もありです。

自営業者の方は掛金の上限が月68,000円と多いので、年金の掛金が全額所得控除になるメリットを生かしやすいです。
まとめ
楽天証券でiDeCoを始める場合、基本的には楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンドをおすすめします。
とくに若い方は何十年も運用期間がありますので、価格変動が激しい株式だけでも十分耐えきれる時間が残されています。
これから先何十年の間に世界情勢は大きく変わります。そのため、日本だけとか米国だけといった偏った投資はおすすめできません。
30年前に今の中国を予想できましたか?
iDeCoを始めるのが遅かった方には、リスクをある程度抑えたセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドをおすすめします。
どうしてもリスクを取りたくない方には、みずほDC定期預金(1年)をおすすめします。
年金資産の記録管理機関
楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)では、日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジー株式会社(JIS&T)が年金資産の記録管理を行っています。
日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジー株式会社(JIS&T)の場合、確定拠出年金インターネットサービスで年金資産の記録を確認することができます。確定拠出年金インターネットサービスでは、次のことができます。
- 残高や時価評価額の照会
- 取引履歴の照会
- 商品別配分の変更
- スイッチング
- 商品時価・金利の照会
- 運用実績の照会
- 個人登録情報の照会
また、インターネットだけでなく、コールセンターへ電話をすることで年金資産の記録を紹介することもできます。
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