「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」は日本を含む全世界の株式市場の動きに連動するインデックス・ファンドで、米国のETF「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」を投資対象としているのが特徴です。
楽天・全世界株式インデックス・ファンドの概要
楽天・全世界株式インデックス・ファンドの概要は、次のとおりです。
名称 | 楽天・全世界株式インデックス・ファンド |
愛称 | 楽天・バンガード・ファンド(全世界株式) |
運用会社 | 楽天投信顧問 |
対象インデックス | FTSE Global All Cap Index |
投資対象 | Vanguard Total World Stock ETF(VT) |
決算頻度 | 年1回 |
購入時手数料 | なし |
信託財産留保額 | なし |
信託報酬 | 0.132% |
NISA | 〇 |
つみたてNISA | 〇 |
iDeCo | 〇 |
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF
「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(Vanguard Total World Stock ETF)」とは、米国のNYSEアーカ取引所に上場している上場投資信託です。米国や欧州、日本、新興国を含む世界の株式を投資対象としていて、全世界の投資可能な市場時価総額の90%以上をカバーしています。
バンガード・トータル・ワールド・ストックETFのティッカー・シンボルは「VT」で、こちらの名前の方が浸透しています。ティッカー・シンボルとは、米国の株式市場で銘柄を識別するための符丁で、日本の証券コードに相当します。日本の証券コードが4桁の数字で表すのに対して、ティッカー・シンボルは1~4文字のアルファベットで表しています。たいていのティッカー・シンボルは会社名またはETF名を省略したものが多く、バンガード・トータル・ワールド・ストックETFのティッカー・シンボルも例に漏れず「Vanguard Total World Stock ETF」を略した「VT」であり、証券コードより覚えやすくなっています。
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)の信託報酬は年0.11%程度であり、全世界の株式を対象とした投資信託としては非常に費用が低く抑えられています。ただし、米国のETFであるため、日本株の購入時手数料より高くつきます。また、米ドル建てのため、為替手数料も必要になります。日本から購入する場合は、コストが安いとは言い切れません。
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)は「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」をベンチマークとしています。
銘柄名 | Vanguard Total World Stock ETF |
シンボル | VT |
上場市場 | NYSE Arca |
経費率 | 0.08% |
Vanguard Total World Stock ETFの地域別構成は次のとおりです。
地域 | 割合 |
---|---|
北米 | 60.60% |
ヨーロッパ | 16.70% |
太平洋 | 11.90% |
新興市場 | 10.40% |
中東 | 0.10% |
その他 | 0.30% |
楽天証券は米国ETFの一部銘柄を買付手数料無料で購入できます。Vanguard Total World Stock ETF (VT) は買付手数料無料の対象銘柄です。ただし、売却時には売却手数料がかかります。
費用
楽天・全世界株式インデックスファンドにかかる費用は次のとおりとなっています。
項目 | 費用 |
---|---|
購入時手数料 | なし |
信託報酬 | 年率0.132%(税込) |
VTの信託報酬 | 年率0.08%(税込) |
トータルの信託報酬 | 年率0.212%(税込) |
信託財産留保額 | なし |
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)より信託報酬が高くなってしまいますが、ノーロード(購入時手数料なし)のうえ、日本円で購入できるので為替手数料がかかりません。
楽天・全世界株式インデックス・ファンドと似た投資信託にSBI・全世界株式インデックス・ファンドがあります。ただし、両者は投資対象とするETFが異なります。双方を比較してみても、楽天・全世界株式インデックス・ファンドのコストは安くなっています。
投資信託 | 信託報酬 | 実質コスト |
---|---|---|
楽天・全世界株式インデックス・ファンド | 0.1320% | 0.212% |
SBI・全世界株式インデックス・ファンド | 0.0682% | 0.281% |
信託報酬はSBI・全世界株式インデックス・ファンドの方が安いのですが、投資対象ETFのコストが高いために実質コストが上がっています。バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)の信託報酬が安いために起こる逆転現象です。
実質コスト
楽天・全世界株式インデックス・ファンドの第3期(2019年7月17日~2020年7月15日)における実質コストは次のとおりでした。
項目 | 比率 |
---|---|
信託報酬 | 0.132% |
売買委託手数料 | 0.020% |
有価証券取引税 | 0.000% |
その他費用 | 0.029% |
合計 | 0.181% |
出典:運用報告書(全体版)
分配金
楽天・全世界株式インデックス・ファンドは過去に分配金を出した実績がありません。
決算期 | 決算日 | 分配金 |
---|---|---|
1期 | 2018年7月17日 | 0円 |
2期 | 2019年7月16日 | 0円 |
3期 | 2020年7月15日 | 0円 |
有価証券の貸付取引によってパフォーマンスが向上
有価証券の貸付取引とは、ファミリーファンドが保有する有価証券等の一部を証券会社等に貸し付けることで、その品貸料を得る取引です。
楽天・全世界株式インデックス・ファンドは有価証券の貸付取引を行うことによって、品貸料を得ています。これにより、さらなる投資成果の向上を図っています。
販売会社
「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」は下記の証券会社・銀行で販売しています。
楽天証券であれば個人型確定拠出年金(iDeCo)口座でも「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」を取り扱っています。楽天証券のiDeCoについて詳しくは次の記事をご覧ください。

つみたてNISA
つみたてNISAの対象商品は、公募株式投資信託のうち、手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適したものに限定されています。
楽天・全世界株式インデックス・ファンドは、つみたてNISAの対象商品です。
iDeCo
個人型確定拠出年金(iDeCo)は、金融機関によって取扱商品が異なります。次の金融機関で、楽天・全世界株式インデックス・ファンドをiDeCoで取り扱っています。
- 楽天証券
バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)に投資する「楽天・全米株式インデックス・ファンド」もあります。
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