「iシェアーズ・コアTOPIX ETF」は、東京証券取引所に上場されているETF(上場投資信託)です。TOPIX(東証株価指数)をベンチマーク(対象指標)としたETFおよびインデックスファンドの中では、信託報酬が最も安いのが特徴です。
証券コード
1475
ベンチマーク
「iシェアーズ・コアTOPIX ETF」は、名前がよく似ている株価指数「TOPIX Core 30」ではなく、TOPIXをベンチマークとしています。
東証株価指数(TOPIX)について詳しくは、次の記事をご覧ください。
委託会社
ブラックロック・ジャパン株式会社
受託会社
三菱UFJ信託銀行
売買単位
東京証券取引所では普通株式を100株単位で売買します。ただし、ETFに関しては売買単位が銘柄によって異なります。
iシェアーズ・コア TOPIX ETF の売買単位は1口です。
設定日
2015年10月19日
決算日
毎年2月9日および8月9日
上場投資信託(ETF)の分配金を受け取るためには、権利が確定する日に株主名簿に記載されている必要があります。「iシェアーズ・コアTOPIX ETF」の権利確定日は、毎年2月9日および8月9日です。ただし、権利確定日にETFを購入しても間に合いません。権利確定日の2営業日前である権利付き最終日(権利取り日)までにETFを購入すると、権利確定日に株主名簿に記載されます。権利付き最終日(権利取り日)の翌営業日が権利落ち日になります。権利落ち日にETFを売却しても分配金を受け取れます。権利落ち日には株価が下落することが多くなります。
権利日 | 年月日 |
---|---|
権利付き最終日 | 2024年2月7日(水) |
権利落ち日 | 2024年2月8日(木) |
権利確定日 | 2024年2月9日(金) |
権利付き最終日 | 2024年8月7日(水) |
権利落ち日 | 2024年8月8日(木) |
権利確定日 | 2024年8月9日(金) |
iシェアーズ・コアTOPIX ETFは完全法を採用
TOPIXをベンチマークとするETF及びインデックスファンドには、TOPIXを構成するすべての銘柄をインデックス構成比率に従ってポートフォリオを構築する「完全法」と、TOPIXを構成するすべてではなく、その一部でポートフォリオを構築する「抽出法」の2通りがあります。
このうち、「iシェアーズ・コアTOPIX ETF」は完全法を採用しています。
ブラックロック・ジャパン株式会社の公式サイトで保有構成銘柄を示したPCF(Portfolio Composition File)が公開されています。
完全法はTOPIXと同じ比率で資産を持つため、TOPIXと高い連動性をもちます。
TOPIXは東証1部に上場するすべての普通株式を対象としているので、完全法を採用するにはかなりの資金を必要とします。
また、取引時間中のETF保有資産に係る1口あたりの推定価格であるiNAV(Indicative Net Asset Value)も日本取引所グループの公式サイトで公開されていて、理論上の適正価格であるiNAVを確認することができます。
信託期間
iシェアーズ・コア TOPIX ETF の信託期間は無期限です。
分配金
iシェアーズ・コア TOPIX ETF は各決算時に収益分配方針に基づき分配します。これまでの分配実績は次のとおりです。
決算期 | 決算日 | 1口当たり分配金 |
---|---|---|
第1期 | 2016年8月9日 | 20円 |
第2期 | 2017年2月9日 | 12円 |
第3期 | 2017年8月9日 | 15円 |
第4期 | 2018年2月9日 | 9円 |
第5期 | 2018年8月9日 | 16円 |
第6期 | 2019年8月9日 | 10円 |
第7期 | 2019年8月9日 | 18円 |
第8期 | 2020年2月9日 | 18円 |
第10期 | 2020年8月9日 | 14円 |
第11期 | 2021年2月9日 | 21円 |
第12期 | 2021年8月9日 | 18円 |
第13期 | 2022年2月9日 | 28円 |
第14期 | 2023年2月9日 | 21円 |
第15期 | 2023年8月9日 | 25円 |
第16期 | 2023年2月9日 | 25円 |
費用
「iシェアーズ・コアTOPIX ETF」には、以下に示す費用がかかります。
- 信託報酬
- その他の費用
信託財産留保額
iシェアーズ・コア TOPIX ETF に信託採算留保額はありません。
信託報酬
iシェアーズ・コア TOPIX ETF の信託報酬は、年率0.066%です。
会社 | 信託報酬 |
---|---|
委託会社(ブラックロック・ジャパン) | 0.0495% |
受託会社(三菱UFJ信託銀行) | 0.0165% |
計 | 0.0660% |
その他の費用
上場に係る費用、TOPIXの商標の使用料として、ファンドの純資産総額の年0.0495%がかかります。
マーケットメイク
東京証券取引所では、ETFの流動性を向上させるために、マーケットメイク制度を導入しています。東京証券取引所は銘柄ごとにマーケットメイカーを指定し、指定を受けたマーケットメイカーは、気配提示義務を履行することで、インセンティブ(報酬)を得ることができます。マーケットメイカーが気配提示義務を履行することによって、対象のETFに対して、需給動向を踏まえた公正な価格で、十分な量の気配が提示されることになり、投資家が売買をしたいタイミングで、より良い価格で売買する環境を提供できるようになります。
「iシェアーズ・コアTOPIX ETF」はマーケットメイク制度の対象銘柄であり、以下に示すマーケットメイカーが参加しています。
- 野村證券
- Flow Traders Hong Kong Ltd
- Optiver Australia Pty Limited
- Vivienne Court Trading
- JPモルガン証券
- IMC Pacific Pty Ltd
- Jane Street Asia Trading Limited
運用報告書
iシェアーズ・コア TOPIX ETF は運用報告書を作成・交付していません。
流動性が高い
ETFの中には流動性が低く、ほとんど売買が行われていない銘柄もありますが、「iシェアーズ・コアTOPIX ETF」は売買が活発に行われています。
NISA
少額投資非課税制度(NISA)は、「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の2種類に分類されています。
成長投資枠のNISAは、株式と投資信託(整理・監理銘柄、信託期間20年未満、毎月分配型の投資信託およびデリバティブ取引を用いた一定の投資信託等を除く)が対象です。「iシェアーズ・コアTOPIX ETF」は、成長投資枠の対象商品です。
つみたて投資枠のNISAでは、一定の条件に基づいて金融庁が定めた対象商品のみに投資できます。「iシェアーズ・コアTOPIX ETF」は、NISA(つみたて投資枠)の対象商品ではありません。
NISA(つみたて投資枠)の対象商品について詳しくは、次の記事をご覧ください。
iDeCo
個人型確定拠出年金(iDeCo)の対象商品は投資信託、定期預金および保険です。株式、ETFおよびREITはiDeCoの対象商品ではありません。「iシェアーズ・コアTOPIX ETF」もiDeCoの対象外です。
iDeCoについて詳しくは、次の記事をご覧ください。
取扱会社
楽天証券
楽天証券のNISA口座では、国内株式、国内ETF、米国株式、米国ETFおよび投資信託の売買にかかる手数料が無料です。また、NISA口座以外でも、「ゼロコース」では国内株式の現物取引と信用取引の取引手数料が無料です。「iシェアーズ・コアTOPIX ETF」も手数料0円で売買することができます。
マネックス証券
マネックス証券のNISA口座では、国内株、米国株および中国株の現物取引手数料が無料です。
auカブコム証券
auカブコム証券のNISA口座では、国内株および米国株の現物取引手数料が無料です。
GMOクリック証券
GMOクリック証券のNISA口座では、買付時も売却時も手数料が無料です。
DMM株
DMM株のNISA口座では、国内株式の取引手数料が無料です。また、25歳以下の人であれば、NISA口座以外でも国内株式現物取引の手数料が全額キャッシュバックされるので、実質無料で取引することができます。
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参考文献
ブラックロック・ジャパン株式会社 (2024) iシェアーズ・コア TOPIX ETF
株式会社日本取引所グループ (2024) マーケットメイク制度
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