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MSCIエマージング・マーケット・インデックス — 新興国市場の株価指数

BRICS

MSCIエマージング・マーケット・インデックス(MSCI Emerging Markets Index)とは、新興国の株式市場の株価指数で、MSCI社が算出・公表しています。日本で販売されている新興国株式インデックスファンドの多くが、この指数を採用しています。

構成国

MSCIエマージング・マーケット・インデックスは新興国24か国から構成されています。構成国の比率は以下のとおりです。

構成国比率
構成国 ウェイト
中国 31.4%
台湾 14.8%
インド 13.7%
韓国 12.0%
ブラジル 5.0%
サウジアラビア 4.2%
南アフリカ 3.6%
メキシコ 2.7%
タイ 2.1%
インドネシア 2.0%
マレーシア 1.5%
アラブ首長国連邦 1.4%
カタール 0.9%
クウェート 0.9%
ポーランド 0.8%
フィリピン 0.7%
チリ 0.6%
トルコ 0.6%
ギリシャ 0.4%
ペルー 0.3%
ハンガリー 0.2%
チェコ共和国 0.2%
コロンビア 0.1%
エジプト 0.1%

※2023年4月30日時点

ロシアは2022年に除外されました。

MSCIエマージング・マーケット・インデックス構成国のうち、中国、台湾及び韓国で約6割を占めています。

MSCIは韓国を先進国ではなく、新興国と見なしています。

新興国というとBRICsやASEAN諸国を思い浮かべる方も多いでしょうが、実態は東アジア(除く日本)の株価指数に近いでしょう。

構成銘柄

MSCIエマージング・マーケット・インデックス構成銘柄の上位は次のとおりです。

構成銘柄
構成銘柄 ウェイト
TAIWAN SEMICONDUCTOR MANUFAC 6.3%
SAMSUNG ELECTRONICS CO LTD 3.9%
TENCENT HOLDINGS LTD 3.3%
ALIBABA GROUP HOLDING LTD 2.1%
RELIANCE INDUSTRIES LTD 1.3%
PDD HOLDINGS INC 1.2%
ICICI BANK LTD 0.8%
INFOSYS LTD 0.8%
SK HYNIX INC 0.8%
HDFC BANK LIMITED 0.8%

※2023年12月29日時点

Taiwan Semiconductor Manufacturing Company (TSMC) は世界最大の半導体受託製造企業です。アップル、インテル、クアルコム、AMD及びNvidia等から依頼された半導体を製造しています。

ETF

MSCIエマージング・マーケット・インデックスを対象指標とするETF(上場投資信託)には次の銘柄があります。

MSCIエマージング・マーケット・インデックスのETF
コード 銘柄 信託報酬
1681 上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング) 0.264%
2520 NEXT FUNDS新興国株式・MSCIエマージング・マーケット・インデックス(為替ヘッジなし)連動型上場投信 0.209%

上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング)

上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング)は、信託財産の1口あたりの純資産額の変動率を円換算したMSCI エマージング・マーケット・インデックス(円換算)の変動率に一致させることをめざして運用を行ないます。

銘柄概要
銘柄コード 1681
売買単位 1口
委託会社 日興アセットマネジメント
投資形態 ファンド・オブ・ファンズ
信託報酬 年率0.165%
投資対象とする
投資信託の費用
年率0.099%程度
実質的な負担 年率0.264%程度
設定日 2010年1月22日
決算日 毎年1月20日
信託期間 無期限
分配金 46円(2025年1月20日)
NISA 成長投資枠の対象
つみたて投資枠の対象
マーケットメイク 対象銘柄
NISA(つみたて投資枠)の対象商品
投資対象とする投資信託証券でも信託報酬が別途かかる

NEXT FUNDS新興国株式・MSCIエマージング・マーケット・インデックス(為替ヘッジなし)連動型上場投信

「NEXT FUNDS新興国株式・MSCIエマージング・マーケット・インデックス(為替ヘッジなし)連動型上場投信」は、日本円換算したMSCIエマージング・マーケット・インデックスに連動する投資成果(基準価額の変動率が対象株価指数の変動率に一致することをいいます。)を目指すETFです。

銘柄コード

2520

委託会社

野村アセットマネジメント株式会社

信託報酬

年率0.209%

実質コスト

「NEXT FUNDS新興国株式・MSCIエマージング・マーケット・インデックス(為替ヘッジなし)連動型上場投信」には、以下に示す費用がかかります。

費用
項目 費用(年率)
信託報酬 0.209%
対象株価指数に係る商標使用料 0.055%

決算日

毎年3月7日および9月7日

信託期間

無期限

マーケットメイク

東京証券取引所では、ETFの流動性を向上させるために、マーケットメイク制度を導入しています。東京証券取引所は銘柄ごとにマーケットメイカーを指定し、指定を受けたマーケットメイカーは、気配提示義務を履行することで、インセンティブ(報酬)を得ることができます。マーケットメイカーが気配提示義務を履行することによって、対象のETFに対して、需給動向を踏まえた公正な価格で、十分な量の気配が提示されることになり、投資家が売買をしたいタイミングで、より良い価格で売買する環境を提供できるようになります。

「NEXT FUNDS新興国株式・MSCIエマージング・マーケット・インデックス(為替ヘッジなし)連動型上場投信」はマーケットメイク制度の対象銘柄であり、以下に示すマーケットメイカーが参加しています。

  • 野村證券
  • Flow Traders Hong Kong Ltd
  • Vivienne Court Trading

ETF(上場投資信託)はインデックスファンドと比べて信託報酬が低いので、保有コストが安くなるというメリットがあります。しかし、インデックスファンドには購入手数料がかからないものがほとんどですが、ETFを売買するには株式と同じ手数料がかかります。楽天証券では、次のMSCIエマージング・マーケット・インデックスETFが手数料無料で取引できます。

楽天証券で手数料無料のMSCIエマージング・マーケット・インデックスETF
コード 銘柄
2520 NEXT FUNDS新興国株式・MSCIエマージング・マーケット・インデックス(為替ヘッジなし)連動型上場投信

楽天証券について詳しくは、下記の公式サイトでご確認ください。

投資信託

MSCIエマージング・マーケット・インデックスを対象指標とするオープンエンド型投資信託には、次のものがあります。

実質コストの比較ランキング
投資信託 実質コスト
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス 0.365%
たわらノーロード新興国株式 0.522%
<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド 0.555%
はじめてのNISA・新興国株式インデックス 不明
iFree新興国株式インデックスはMSCIエマージング・マーケット・インデックスではなく、FTSE RAFIエマージング・インデックスを対象指標としています。

はじめてのNISA・新興国株式インデックス

「はじめてのNISA・新興国株式インデックス」はMSCIエマージング・マーケット・インデックス(配当込み・円換算ベース)の中長期的な動きを概ね捉える投資成果を目指して運用を行なう投資信託です。

愛称

Funds-i Basic 新興国株式

委託会社

野村アセットマネジメント株式会社

ベンチマーク

MSCIエマージング・マーケット・インデックス(配当込み・円換算ベース)

主な投資対象

新興国の株式(DR(預託証書)を含む)を実質的な主要投資対象とします。

投資形態

ファンドはマザーファンドを通じて投資するファミリーファンド方式で運用します。

為替ヘッジ

なし

設定日

2023年7月10日

決算日

毎年6月3日(休業日の場合は翌営業日)

信託期間

無期限

購入時手数料

なし

信託財産留保額

なし

信託報酬

年0.1859%

NISA

少額投資非課税制度(NISA)は、「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の2種類に分類されています。このうち、成長投資枠のNISAは全ての株式と全ての投資信託が対象です。一方、つみたて投資枠のNISAでは、金融庁が定めた対象商品のみに投資できます。「はじめてのNISA・新興国株式インデックス」は、NISA(つみたて投資枠)の対象商品です。

eMAXIS Slim 新興国株式インデックス

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスは新興国の株式市場の値動きに連動する投資成果を目指す投資信託です。

委託会社

三菱UFJアセットマネジメント株式会社

決算日

毎年4月25日

信託財産留保額

なし

信託報酬

年0.1870%

実質コスト

第6期(2022年4月26日~2023年4月25日)における「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」の実質コストは年0.365%です。

実質コスト
項目 比率
信託報酬 0.187%
売買委託手数料 0.030%
有価証券取引税 0.023%
その他費用 0.125%
0.365%

NISA

少額投資非課税制度(NISA)は、「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の2種類に分類されています。

成長投資枠のNISAは、株式と投資信託(整理・監理銘柄、信託期間20年未満、毎月分配型の投資信託およびデリバティブ取引を用いた一定の投資信託等を除く)が対象です。「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」は、成長投資枠の対象商品です。

つみたて投資枠のNISAでは、一定の条件に基づいて金融庁が定めた対象商品のみに投資できます。「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」は、NISA(つみたて投資枠)の対象商品です。

iDeCo

個人型確定拠出年金(iDeCo)は金融機関によって取扱商品が異なります。以下に示す金融機関のiDeCoで「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」を取り扱っています。

信託報酬が安い
NISA(成長投資枠)の対象
NISA(つみたて投資枠)の対象
iDeCoでの取扱い金融機関あり

<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド

<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンドはニッセイ新興国株式インデックスマザーファンドを通じて、実質的に新興国の株式等に投資することにより、MSCIエマージング・マーケット・インデックス(配当込み、円換算ベース)の動きに連動する投資成果を目標に運用を行う投資信託です。

つみたてNISAの対象商品
概要
名称 <購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド
委託会社 ニッセイアセットマネジメント
決算日 毎年11月20日
信託財産留保額 なし
信託報酬 年0.2079%

実質コスト

第5期(2021年11月23日~2022年11月21日)における「<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド」の実質コストは年0.555%です。

実質コスト
項目 比率
信託報酬 0.207%
売買委託手数料 0.043%
有価証券取引税 0.022%
その他費用 0.282%
0.555%

NISA

少額投資非課税制度(NISA)は、「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の2種類に分類されています。このうち、成長投資枠のNISAは全ての株式と全ての投資信託が対象です。一方、つみたて投資枠のNISAでは、金融庁が定めた対象商品のみに投資できます。「<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド」は、NISA(つみたて投資枠)の対象商品です。

たわらノーロード新興国株式

たわらノーロード新興国株式はMSCIエマージング・マーケット・インデックス(円換算ベース、配当込み、為替ヘッジなし)の動きを概ね捉える投資成果を目指して運用を行う投資信託です。

委託会社

アセットマネジメントOne株式会社

ベンチマーク

MSCIエマージング・マーケット・インデックス(円換算ベース、配当込み)

為替ヘッジ

なし

決算日

毎年10月12日(休業日の場合は翌営業日)

信託期間

無期限

購入時手数料

なし

信託財産留保額

0.3%

信託財産留保額とは、解約に伴う費用を解約者に負担させる仕組みです。信託財産留保額は、純資産に組み入れられるため、委託会社等の収益にはなりません。信託財産留保額が無いと、解約に伴う費用を解約する人ではなく、継続保有する人が負担することになります。勘違いしている人が多いのですが、長期投資を前提とするのであれば、信託財産留保額は無いよりあった方が良い制度です。信託財産留保額が0%で得する人は、短期間で売買を繰り返す人だけです。短期間で売買を繰り返すことが多いレバレッジ型やインバース型の投資信託であれば、信託財産留保額は0%の方が良いでしょう。

信託財産留保額

信託財産留保額がある

信託報酬

年0.374%

実質コスト

第8期(2022年10月13日~2023年10月12日)における「たわらノーロード新興国株式」の実質コストは年0.522%です。

実質コスト
項目 比率
信託報酬 0.186%
売買委託手数料 0.061%
有価証券取引税 0.096%
その他費用 0.180%
0.522%

分配金

「たわらノーロード新興国株式」は分配金を出した実績がありません。「たわらノーロード新興国株式」は配当込み指数をベンチマークとしているため、分配金を出してしまうと指数から乖離してしまいます。そのため、今後も分配金が支払われることはないでしょう。分配金を出さないため、配当金に課税されることなく、効率的に再投資することができます。

分配金実績
決算期 決算日 分配金
第6期 2021年10月12日 0円
第7期 2022年10月12日 0円
第8期 2023年10月12日 0円
分配金が出ない

NISA

少額投資非課税制度(NISA)は、「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の2種類に分類されています。

成長投資枠のNISAは、株式と投資信託(整理・監理銘柄、信託期間20年未満、毎月分配型の投資信託およびデリバティブ取引を用いた一定の投資信託等を除く)が対象です。「たわらノーロード 新興国株式」は、成長投資枠の対象商品です。

つみたて投資枠のNISAでは、一定の条件に基づいて金融庁が定めた対象商品のみに投資できます。「たわらノーロード 新興国株式」は、NISA(つみたて投資枠)の対象商品です。

iDeCo

金融機関によって個人型確定拠出年金(iDeCo)の取扱商品が異なります。以下に示す金融機関のiDeCoで「たわらノーロード 新興国株式」を取り扱っています。

NISA(成長投資枠)の対象
NISA(つみたて投資枠)の対象
iDeCoでの取扱い金融機関あり

米国ETF

MSCI Emerging Markets Indexを対象指標とする米国ETFには、次の銘柄があります。

MSCI Emerging Markets Index ETF
シンボル 銘柄名
EEM iShares MSCI Emerging Markets ETF

iShares MSCI Emerging Markets ETF

Ticker

EEM

Exchange
NYSE Arca
Benchmark Index
MSCI Emerging Markets Index
Expense Ratio
0.70%

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参考文献

MSCI Inc. (2024) Emerging Markets Index
野村アセットマネジメント株式会社 (2024) NEXT FUNDS新興国株式・MSCIエマージング・マーケット・インデックス(為替ヘッジなし)連動型上場投信
BlackRock, Inc. (2024) iShares MSCI Emerging Markets ETF

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