「楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド」は、米国ETFのVYM (Vanguard High Dividend Yield ETF) に投資するファンドです。このブログでは、その分配金や評価などをご紹介します。
名称
楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド
愛称
楽天・VYM
委託会社
楽天投信投資顧問株式会社
対象インデックス
FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス(円換算ベース)
投資形態
楽天・米国高配当株式インデックス・ファンドは、「楽天・米国高配当株式インデックス・マザーファンド」を親投資信託(「マザーファンド」)とするファミリーファンド方式で運用します。また、マザーファンドへの投資を通じて、上場投資信託証券(ETF)に投資します。
為替ヘッジ
原則として、為替ヘッジは行いません。
設定日
2018年1月10日
信託期間
無期限
決算日
毎年7月15日(ただし、休業日の場合は翌営業日)
費用
楽天・米国高配当株式インデックス・ファンドには、以下に示す費用がかかります。
- 信託報酬
- 売買委託手数料
- 有価証券取引税
- その他費用
購入時手数料
なし
信託財産留保額
なし
信託報酬
年0.132%
実質コスト
第6期(2022年7月16日〜2023年7月18日)における楽天・米国高配当株式インデックス・ファンドの実質コストは、以下のとおりです。
項目 | 比率 |
---|---|
信託報酬 | 0.133% |
売買委託手数料 | 0.016% |
有価証券取引税 | 0.000% |
その他費用 | 0.029% |
合計 | 0.178% |
VYM
「バンガード米国高配当株式ETF(Vanguard High Dividend Yield ETF)」とは、米国のNYSEアーカ取引所に上場している上場投資信託(ETF)です。米国の大型株のうち予想配当利回りが史上平均を上回る高配当株式を投資対象としていて「FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス」をベンチマーク(参考指標)としています。
「バンガード米国高配当株式ETF」のティッカー・シンボルは「VYM」で、こちらの名前の方が浸透しています。ティッカー・シンボルとは、米国の株式市場で銘柄を識別するための符丁で、日本の証券コードに相当します。日本の証券コードが4桁の数字で表すのに対して、ティッカー・シンボルは1~4文字のアルファベットで表しています。
銘柄 | Vanguard High Dividend Yield ETF |
和名 | バンガード・米国高配当株式ETF |
シンボル | VYM |
上場市場 | NYSE Arca |
経費率 | 0.06% |
バンガード米国高配当株式ETFを主な投資対象とするインデックスファンドには次のものがあります。
投資信託 | 信託報酬 |
---|---|
楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド | 0.1320% |
SBI・V・米国高配当インデックス・ファンド | 0.0638% |
組入上位銘柄
「楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド」の組入上位10銘柄は次のとおりです。(2021年4月末現在)
銘柄 | 業種 | 比率 |
---|---|---|
JPMorgan Chase & Co. | 金融 | 3.6% |
Johnson & Johnson | ヘルスケア | 3.3% |
Home Depot Inc. | 一般消費財 | 2.7% |
Procter & Gamble Co. | 生活必需品 | 2.5% |
Bank of America Corp. | 金融 | 2.4% |
Comcast Corp. Class A | 通信サービス | 1.9% |
Exxcon Mobile Corp. | エネルギー | 1.9% |
Verizon Communications Inc. | 通信サービス | 1.8% |
Intel Corp. | テクノロジー | 1.8% |
AT&T Inc. | 通信サービス | 1.7% |
分配金
楽天・米国高配当株式インデックス・ファンドの分配金(税引前、1万口当たり)支払実績は以下のとおりです。
決算期 | 決算年月 | 分配金 |
---|---|---|
第1期 | 2018年7月 | 0円 |
第2期 | 2019年7月 | 0円 |
第3期 | 2020年7月 | 0円 |
第4期 | 2021年7月 | 0円 |
第5期 | 2022年7月 | 0円 |
第6期 | 2023年7月 | 0円 |
高配当株に投資するファンドではありますが、受け取った配当を分配せずに内部留保して、基準価額を上げる方針のようです。
有価証券の貸付取引によってパフォーマンスが向上
有価証券の貸付取引とは、ファミリーファンドが保有する有価証券等の一部を証券会社等に貸し付けることで、その品貸料を得る取引です。
「楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド」は有価証券の貸付取引を行うことによって、品貸料を得ています。これにより、さらなる投資成果の向上を図っています。
つみたてNISA
金融庁に「つみたてNISA対象商品」として選ばれた投資信託だけが、つみたてNISAの対象となります。「楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド」は、つみたてNISAの対象外です。
つみたてNISAの対象商品について詳しくは、次の記事をご覧ください。
評価
モーニングスターによる「楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド」の評価は次のとおりです。
期間 | レーティング | リターン | 標準偏差 |
---|---|---|---|
3年 | やや低い | 小さい |
楽天証券による「楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド」の評価は次のとおりです。
期間 | レーティング |
---|---|
1年 | |
3年 |
モーニングスターと楽天証券のいずれの評価も芳しくありません。
近年はGAFAやテスラなどのハイテク系企業の株価が大きく伸びています。急成長中の企業は、利益の多くを研究開発や設備投資に投じるため、あまり配当金を出しません。
高配当銘柄はオールド・エコノミーの企業が多いため、パフォーマンスが比較的劣っています。ジョンソン&ジョンソンやプロクター&ギャンブルが、GAFAやテスラと同様に成長するでしょうか?
配当は多くても株価が伸びないことが「楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド」のパフォーマンスに影響しています。投資判断において、高配当に拘り過ぎるのも良くありません。
販売会社
次の金融機関で「楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド」を販売しています。
リスク
楽天・米国高配当株式インデックス・ファンドには、以下に示すリスクがあります。
- 価格変動リスク
- 株価変動リスク
- 為替変動リスク
- 流動性リスク
- 信用リスク
- カントリー・リスク
価格変動リスク
楽天・米国高配当株式インデックス・ファンドが実質的に投資する上場投資信託証券は、上場株式同様、市場で取引が行われ、市場の需給の影響を受けて価格が決定されます。需給環境の変化等により当該上場投資信託証券の価格が下落した場合には、基準価額の下落要因となります。
株価変動リスク
楽天・米国高配当株式インデックス・ファンドが実質的に投資する上場投資信託証券に組入れられた株式の価格は、政治・経済情勢、発行企業の業績、市場の需給関係等の影響を受け変動します。当該株式の価格が下落した場合には、基準価額の下落要因となります。
為替変動リスク
楽天・米国高配当株式インデックス・ファンドは実質的な外貨建資産について原則として為替ヘッジを行わないため、為替レートの変動により基準価額は変動します。為替レートが円高方向に変動した場合には、基準価額が下落する要因となります。
流動性リスク
楽天・米国高配当株式インデックス・ファンドが実質的に投資する上場投資信託証券の流動性は、需給環境や市場に対する相場見通し、経済・金融情勢等の変化、当該上場投資信託証券が売買される市場の規模や厚み、市場参加者の差異等の影響を受けます。当該上場投資信託証券の流動性が低下した場合、市場実勢から期待できる価格で売買が実行できず、不利な条件での売買を強いられる可能性があり、その場合、基準価額の下落要因となります。また、これらにより、換金の申込みの受付が中止となる可能性や換金代金の支払いが遅延する可能性があります。
信用リスク
楽天・米国高配当株式インデックス・ファンドが実質的に投資する上場投資信託証券に組入れられた有価証券の価格は、発行体の倒産、財務状況または信用状況の悪化等の影響を受けます。発行体の経営状態の悪化等により当該有価証券の価格が下落した場合には、基準価額の下落要因となります。
カントリー・リスク
楽天・米国高配当株式インデックス・ファンドが実質的に投資する上場投資信託証券は、海外の金融・証券市場において投資を行うため、当該国・地域の政治、経済および社会情勢の変化により金融・証券市場が混乱した場合には、基準価額が大幅に下落する可能性があります。
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参考文献
楽天投信投資顧問株式会社 (2023) 楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド
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