米国債(アメリカ国債)の種類と買い方

米国証券

米国債は正式名称をアメリカ合衆国財務省証券といい、米国政府が資金を投資家などから借り入れるために発行する有価証券の一種です。

米国債の種類

米国債は償還期限の長さによって名称が異なります。

名称償還までの期間
トレジャリービル1年以内
トレジャリーノート1年超10年以内
トレジャリーボンド10年超

日本の証券会社で取り扱っているのは、おもにトレジャリーノートとストリップス債です。

米国債は100米ドル単位で購入できます。

トレジャリーノート

証券会社でおもに取り扱っているトレジャリーノートは、米国債のうち償還期間が1年超10年以下の中期債券です。英語ではTreasury notesといい、T-Notesとも呼ばれます。

トレジャリーノートは利付債で、半年毎に利払が行われます。

トレジャリーボンド

トレジャリーボンドとは、米国債のうち償還期間が10年超の長期債券です。英語ではTreasury Bondsといい、T-Bondsとも呼ばれます。

償還期間30年の利付債が一般的で、利払いは半年に1回行われます。

ストリップス債

ストリップス債とは、債券の元本部分と利札部分が分離(ストリップ)されて、それぞれの部分がゼロクーポン債として販売されるものです。元本利子分離債とも呼ばれます。

ゼロクーポン債とは利金(クーポン)が無い代わりに、額面金額よりも安い価格で発行される債券です。割引債とも呼ばれます。たとえば、額面100円のものが97円で販売され、額面通り100円で償還されます。

手数料

米国債の購入に際して、取引手数料はかかりません。ただし、米国債は米ドル建てなので、日本円から米ドルへ換える際に為替手数料がかかることがあります。

格付

S&Pによる米国債の格付は「AA+」です。プラスの表示は上位格(AAA)に近いことを意味しています。

一般的に格付で「BBB」以上の債券が投資適格とされています。
S&Pの格付
格付説明
AAA当該金融債務を履行する債務者の能力は極めて高い。
AA当該金融債務を履行する債務者の能力は非常に高く、最上位の格付けとの差は小さい。
A当該金融債務を履行する債務者の能力は高いが、上位2つの格付けに比べ、事業環境や経済状況の悪化の影響をやや受けやすい。
BBB当該金融債務履行のための財務内容は適切であるが、事業環境や経済状況の悪化によって当該債務を履行する能力が低下する可能性がより高い。
BB他の「投機的」格付けに比べて当該債務が不履行になる蓋然性は低いが、債務者は高い不確実性や、事業環境、金融情勢、または経済状況の悪化に対する脆弱性を有しており、状況によっては当該金融債務を履行する能力が不十分となる可能性がある。
B債務者は現時点では当該金融債務を履行する能力を有しているが、当該債務が不履行になる蓋然性は「BB」に格付けされた債務よりも高い。
事業環境、金融情勢、または経済状況が悪化した場合には、当該債務を履行する能力や意思が損なわれやすい。
CCC当該債務が不履行になる蓋然性は現時点で高く、債務の履行は、良好な事業環境、金融情勢、および経済状況に依存している。
事業環境、金融情勢、または経済状況が悪化した場合に、債務者が当該債務を履行する能力を失う可能性が高い。
CC当該債務が不履行になる蓋然性は現時点で非常に高い。不履行はまだ発生していないものの、不履行となるまでの期間にかかわりなく、S&P が不履行は事実上確実と予想する場合に「CC」の格付けが用いられる。
C当該債務は、不履行になる蓋然性が現時点で非常に高いうえに、より高い格付けの債務に比べて優先順位が低い、または最終的な回収見通しが低いと予想される。
D当該債務の支払いが行われていないか、S&P が想定した約束に違反があることを示す。
ハイブリッド資本証券以外の債務については、その支払いが期日通り行われない場合、猶予期間の定めがなければ 5 営業日以内に、猶予期間の定めがあれば猶予期間内か 30 暦日以内のいずれか早いほうに支払いが行われると S&P が判断する場合を除いて、「D」が用いられる。
また、倒産申請あるいはそれに類似した手続きが取られ、例えば自動的停止によって債務不履行が事実上確実である場合にも用いられる。経営難に伴う債務交換(ディストレスト・エクスチェンジ)が実施された場合も、当該債務の格付けは「D」に引き下げられる。

Moody’sによる米国債の格付は「Aaa」です。

Moody’sの格付
格付説明
Aaa信用力が最も高いと判断され、信用リスクが最低水準にある債務に対する格付。
Aa信用力が高いと判断され、信用リスクが極めて低い債務に対する格付。
A中級の上位と判断され、信用リスクが低い債務に対する格付。
Baa中級と判断され、信用リスクが中程度であるがゆえ、一定の投機的な要素を含みうる債務に対する格付。
Ba投機的と判断され、相当の信用リスクがある債務に対する格付。
B投機的とみなされ、信用リスクが高いと判断される債務に対する格付。
Caa投機的で安全性が低いとみなされ、信用リスクが極めて高い債務に対する格付。
Ca非常に投機的であり、デフォルトに陥っているか、あるいはそれに近い状態にあるが、一定の元利の回収が見込める債務に対する格付。
C最も格付が低く、通常、デフォルトに陥っており、元利の回収の見込みも極めて薄い債務に対する格付。

取扱証券会社

米国債は非常に多くの証券会社が取り扱っています。米国債を取り扱っているおもな証券会社は次のとおりです。

課税

米国債の投資は、次のタイミングで課税されます。

  • 利子を受け取ったとき(利付債のみ)
  • 満期まで保有して償還差益が出たとき
  • 途中売却して譲渡益が出たとき

米国債の利子には、利子所得として20.315%が源泉徴収されます。源泉徴収されているので確定申告は不要ですが、上場株式などの譲渡損と通算したければ、申告分離課税で確定申告することもできます。

米国債の償還差益や譲渡益は、上場株式等に係る譲渡所得等として申告分離課税(税率20.315%)の対象となりますので、原則として確定申告する必要があります。特定口座での取り扱いもできます。

米国債ETF

米国債に投資するには、ETF(上場投資信託)を購入するという方法もあります。

債券を直接購入する場合はNISA(少額投資非課税制度)の対象にはなりませんが、ETFはNISAの対象となるため、NISA口座で購入することによって分配金や売却益に税金がかからなくなります。

米国債に投資するETFには次のものがあります。

コード名称信託報酬
1482iシェアーズ米国債7-10年ETF(為替ヘッジあり)0.14%
1486上場インデックスファンド米国債券(為替ヘッジなし)0.16%
1487上場インデックスファンド米国債券(為替ヘッジあり)0.16%
1656iシェアーズ・コア米国債7-10年ETF0.14%

米国債ファンド

米国債に投資するには、投資信託(ファンド)を購入するという方法もあります。

米国債ファンド
投資信託購入時手数料信託報酬
三菱UFJ米国債券インカムオープン上限1%1.05%
三菱UFJ米国債券オープン上限1%1.00%

米国債に特化した投資信託は、購入時手数料や信託報酬が高い傾向にあります。純粋な米国債投資ではありませんが、先進国の国債に投資するファンドの方が手数料が安くなります。

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コメント

  1. 三浦美峯子 より:

    2016年12月13日にベイコクサイTボンドCを購入しました。
    解約したいのですが、いつでもできるのでしょうか?
    或いは、解約の日は決まっているのでしょうか?

    • tsukatsuka より:

      米国債には解約という制度はありませんが、償還期限前に中途売却することができます。

      海外休日等を除き、いつでも売却できます。

      米国債を途中売却した場合、前回利払日から受渡日までを日割で計算した利子相当額(経過利息)を受け取ることができます。