「eMAXIS Neo 自動運転」とは、世界の自動運転関連銘柄をAIが選ぶテーマ型インデックスファンドです。このブログでは、組み入れ銘柄や特徴をご紹介します。
名称
eMAXIS Neo 自動運転
愛称
なし
委託会社
三菱UFJアセットマネジメント株式会社
対象インデックス
S&P Kensho Autonomous Vehicles Index
S&P Kensho Autonomous Vehicles Index とは、世界の自動運転関連企業の開示情報などをAI(人工知能)が自動的に処理して、銘柄を選定する株価指数です。
構成銘柄の対象となるのは、次のような製品や技術を手掛ける企業です。
- 自動運転車と関連する接続機能の製造
- 他の自動運転車またはインフラとのインタフェースを含む自律性を促進するソフトウェアおよび構成部品
- 運転支援システムまたは自律的な安全オーバーライド(自動ブレーキなど)
- 交通標識や歩行者認識などの物体および衝突検出システムに使用されるセンサー(距離測定、カメラなど)
- 車両の自律性を強化するナビゲーションおよび情報システム
S&P Kensho Autonomous Vehicles Indexは、構成銘柄を毎年見直して再構成されます。再構成の6か月後に、構成割合がリバランスされます。
Bloomberg等でインデックスのチャートを見る場合、次のティッカーシンボルで検索します。
ティッカーシンボル | インデックス |
---|---|
KCARS | S&P Kensho Autonomous Vehicles Index Gross Total Return |
KCARSP | S&P Kensho Autonomous Vehicles Index Price Return |
KCARSN | S&P Kensho Autonomous Vehicles Index Net Total Return |
Gross Total Return (GTR) とは、配当課税がかからないとしたときの配当込みリターンのことです。分配金を出さずに再投資するインデックスファンドのパフォーマンスを表します。
Price Return (PR) とは、配当を含まないリターンのことです。純粋にインデックスの値動きを示します。
Net Total Return (NTR) とは、課税後の配当を再投資した場合のリターンのことです。分配金を出すインデックスファンドの分配金を、自分で再投資した場合のパフォーマンスを表します。
S&P Kenshoニューエコノミー指標は、革新的なイノベーションと技術で第4次産業革命をけん引する企業を対象とした株価指数です。S&P Kenshoニューエコノミー指標には、他にも次の指標があります。
- S&P Kensho Cleantech Index (USD)
- S&P Generic Engineering Index (USD)
- S&P Kensho Nanotechnology Index (USD)
構成銘柄
「eMAXIS Neo 自動運転」の組み入れ上位10銘柄は次のとおりです。
銘柄 | 構成比率 |
---|---|
AMBARELLA INC | 7.0% |
VEONEER INC | 6.0% |
XPENG INC – ADR | 5.3% |
ALLEGRO MICROSYSTEMS INC | 5.2% |
FORD MOTOR CO | 5.0% |
TESLA INC | 4.8% |
APTIV PLC | 4.3% |
NIO INC – ADR | 3.9% |
LI AUTO INC – ADR | 3.9% |
NVIDIA CORP | 3.8% |
上位10銘柄の合計 | 49.2% |
※2021年9月30日現在
組み入れ上位10銘柄で全体の約半分を占めています。
AMBARELLA
AMBARELLA(アンバレラ)は、台湾出身の王奉民が米国シリコンバレーで創業した企業で、自動運転に必要なAIアルゴリズムを組み込んだチップを製造しています。
VEONEER
VEONEERは高度運転支援システムや自律走行のためのセンサーを製造するスウェーデン企業です。
XPENG
Xpeng Motors(小鵬汽車)は中国の電気自動車メーカーです。ADR(米国預託証券)をニューヨーク証券取引所に上場しています。
ALLEGRO MICROSYSTEMS
Allegro MicroSystemsは自動車向けセンサー半導体等の開発を手掛ける米国企業です。NASDAQに上場しています。
APTIV
APTIV(アプティブ)はゼネラルモーターズから分社化した企業で、自動運転システムを開発しています。
NIO
NIO(上海蔚来汽車)は中国のEVメーカーで、自動運転技術も手掛けています。
LI AUTO
Li Auto(理想汽車)は中国の自動車メーカーです。ADR(米国預託証券)をNASDAQ証券取引所に上場しています。
投資形態
運用は主に自動運転関連株式インデックスマザーファンドへの投資を通じて、日本を含む世界各国の自動運転関連企業の株式等へ投資するファミリーファンド方式により行います。
為替ヘッジ
原則として、為替ヘッジは行いません。為替ヘッジを行わないため、為替相場の変動による影響を受けます。
設定日
2019年5月28日
信託期間
無期限
決算日
毎年8月17日(休業日の場合は翌営業日)
チャート
「eMAXIS Neo 自動運転」のチャートは次のとおりです。
出典:月報(2020年12月)
費用
eMAXIS Neo 自動運転には、以下に示す費用がかかります。
- 信託報酬
- 売買委託手数料
- 有価証券取引税
- その他費用
購入時手数料
なし
信託財産留保額
なし
信託報酬
信託報酬率は、ファンドの純資産総額に応じて以下の通りとなります。
ファンドの純資産総額に応じて | 信託報酬率 |
---|---|
500億円未満の部分 | 0.792% |
500億円以上の部分 | 0.781% |
実質コスト
第4期(2021年8月18日~2022年8月17日)における「eMAXIS Neo 自動運転」の実質コストは、以下のとおりです。
ファンドの純資産総額に応じて | 信託報酬率 |
---|---|
信託報酬 | 0.792% |
売買委託手数料 | 0.029% |
有価証券取引税 | 0.001% |
その他費用 | 0.066% |
合計 | 0.888% |
分配金
「eMAXIS Neo 自動運転」は、年1回の決算時(毎年8月17日)に分配金額を決定します。ただし、これまでに分配金を出した実績はありません。
決算期 | 決算日 | 分配金 |
---|---|---|
第1期 | 2019年8月19日 | 0円 |
第2期 | 2020年8月17日 | 0円 |
第3期 | 2021年8月17日 | 0円 |
第4期 | 2022年8月17日 | 0円 |
第5期 | 2023年8月17日 | 0円 |
評価
楽天証券のファンドスコアでは、「eMAXIS Neo 自動運転」を次のように評価しています。
期間 | ファンドスコア |
---|---|
1年 |
設定から3年が経過していないため、モーニングスターによる評価はまだありません。
販売会社
次の金融機関で「eMAXIS Neo 自動運転」を販売しています。
- SMBC日興証券(ダイレクトコース専用)
- SBI証券
- auカブコム証券
- 岡三証券
- 紀陽銀行
- GMOクリック証券
- 千葉銀行
- フィデリティ証券
- PayPay銀行
- 松井証券
- マネックス証券
- 三菱UFJアセットマネジメントダイレクト(mattoco)
- 三菱UFJ銀行(インターネット専用)
- 三菱UFJ信託銀行(インターネット専用)
- 三菱UFJモルガン・スタンレー証券(インターネット専用)
- 楽天証券
NISA
少額投資非課税制度(NISA)は、すべての投資信託が対象商品となっています。「eMAXIS Neo 自動運転」もNISAの対象商品です。
ただし、つみたてNISAは金融庁によって対象商品が決められています。「eMAXIS Neo 自動運転」は、つみたてNISAの対象商品となっていません。
つみたてNISAの対象商品について詳しくは、次の記事をご覧ください。
iDeCo
個人型確定拠出年金(iDeCo)は金融機関によって取扱商品が異なります。iDeCoで「eMAXIS Neo 自動運転」を取り扱っている金融機関はありません。
ETF
S&P Kenshoニューエコノミー指標のETF(上場投資信託)には、次に示す銘柄があります。
シンボル | 銘柄 |
---|---|
CNRG | SPDR S&P Kensho Clean Power ETF |
SIMS | SPDR S&P Kensho Intelligent Structures ETF |
FITE | SPDR S&P Kensho Future Security ETF |
HAIL | SPDR S&P Kensho Smart Mobility ETF |
ROKT | SPDR S&P Kensho Final Frontiers ETF |
KOMP | SPDR S&P Kensho New Economies Composite ETF |
「S&P Kensho Autonomous Vehicles Index」を対象インデックスとするETFはありませんが、「SPDR S&P Kensho New Economies Composite ETF」には「S&P Kensho Autonomous Vehicles Index」が含まれています。
指数 | 割合 |
---|---|
Enterprise Collaboration | 7.50% |
Clean Technology | 7.00% |
Digital Communities | 6.67% |
Wearables | 6.25% |
Genetic Engineering | 5.88% |
Virtual Reality | 5.67% |
Future Payments | 5.66% |
Distributed Ledger | 5.35% |
Electric Vehicles | 5.06% |
Autonomous Vehicles | 4.99% |
Cybersecurity | 4.68% |
Clean Energy | 4.62% |
Nanotechnology | 3.89% |
3D Printing | 3.70% |
Robotics | 3.61% |
Smart Grids | 3.55% |
Smart Buildings | 3.40% |
Space | 3.27% |
Advanced Transport | 2.89% |
Drones | 2.88% |
Smart Borders | 2.48% |
Alternative Financing | 1.00% |
eMAXIS Neo
eMAXIS Neoシリーズには、「eMAXIS Neo 自動運転」のほかにも次のファンドがあります。
- eMAXIS Neo ウェアラブル
- eMAXIS Neo フィンテック
- eMAXIS Neo ナノテクノロジー
- eMAXIS Neo バーチャルリアリティ
- eMAXIS Neo ドローン
- eMAXIS Neo 宇宙開発
- eMAXIS Neo ロボット
- eMAXIS Neo 遺伝子工学
三菱UFJアセットマネジメント株式会社のYouTube公式チャンネル「三菱UFJアセットマネジメント ON AIR」で「eMAXIS Neo 自動運転」の紹介動画を見ることができます。
モーニングスターのYouTube公式チャンネルでも「eMAXIS Neo 自動運転」が紹介されています。
参考文献
三菱UFJアセットマネジメント株式会社 (2023) eMAXIS Neo 自動運転
S&P Dow Jones Indices (2021) S&P Kensho Autonomous Vehicles Index
Yahoo (2021) S&P Kensho Autonomous Vehicles (^KCARSP)
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