東急株式会社が個人向け社債「東急株式会社第22回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」(愛称:Q SKIP債)を2026年4月21日に発行します。
銘柄
東急株式会社第22回無担保社債(社債間限定同順位特約付)
愛称
Q SKIP債
発行体
「東急株式会社第22回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」(愛称:Q SKIP債)の発行体(債券の発行元)は東急株式会社です。
東急株式会社は、東急グループの中核となる持株会社であり、交通・不動産・生活サービスなど多岐にわたる事業を統括する企業です。1922年に田園都市株式会社として創業し、田園調布などの住宅地開発を行いました。1927年に目黒蒲田電鉄(現・東急電鉄)と合併し、鉄道事業へ本格進出。路線拡大と沿線開発を推進し、「東急コンツェルン」と呼ばれるほど大規模グループに成長。住宅地開発、商業施設、ホテルなど生活関連事業を多角化。2022年にグループ再編を行い、東急株式会社は純粋持株会社へ移行しました。これにより、鉄道・バス・不動産などの事業運営は傘下の事業会社(東急電鉄株式会社・東急不動産株式会社など)が担い、東急株式会社はグループ全体の経営戦略策定、資本配分、ガバナンス強化など、司令塔としての機能を果たしています。
東急グループは約230社で構成され、主な領域は以下の通りです
- 交通(東急電鉄・東急バス など)
- 不動産(東急不動産)
- 生活サービス(東急ストア、東急ホテルズ、Bunkamura 等)
沿線開発を基盤に、都市インフラから生活サービスまで幅広く展開する総合都市グループです。
貸借対照表
2025年3月期における東急株式会社の連結貸借対照表は次のとおりです。
| 資産の部 | |
| 流動資産 | 459,501 |
| 固定資産 | 2,239,479 |
| 資産合計 | 2,698,981 |
| 負債の部 | |
| 流動負債 | 719,728 |
| 固定負債 | 1,106,957 |
| 負債合計 | 1,826,685 |
| 純資産の部 | |
| 純資産合計 | 872,295 |
| 負債純資産合計 | 2,698,981 |
東急株式会社の流動比率は64%、自己資本比率は32%です。
損益計算書
2025年3月期における東急株式会社の連結損益計算書は次のとおりです。
| 営業収益 | 1,054,981 |
| 営業費 | 951,495 |
| 営業利益 | 103,485 |
| 営業外収益 | 18,680 |
| 営業外費用 | 14,441 |
| 経常利益 | 107,724 |
| 特別利益 | 10,154 |
| 特別損失 | 10,540 |
| 税金等調整前当期純利益 | 107,338 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 23,984 |
| 法人税等調整額 | 788 |
| 法人税等合計 | 24,772 |
| 当期純利益 | 82,566 |
発行条件
「東急株式会社第22回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」(愛称:Q SKIP債)の発行条件は以下のとおりです。
期間
1年
利率
年1.36%(税引前)
発行価格
額面100円につき100円
申込単位
額面10万円単位
発行額
30億円
社債間限定同順位特約
「東急株式会社第22回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」(愛称:Q SKIP債)には担保がありませんが、社債間限定同順位特約がついています。社債間限定同順位特約とは、東急株式会社が今後担保付きの社債を発行する場合は、「東急株式会社第22回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」(愛称:Q SKIP債)にも同様に担保をつけるという特約です。担保なしの債券より担保つきの債券の方が債権の回収優先順位が高いため、あとから発行された社債によって不利な扱いがされないという保証になります。
特典
「東急株式会社第22回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」(愛称:Q SKIP債)を購入すると、TOKYU POINTが1,000ポイント分プレゼントされます。TOKYU POINTとは、東急ストアや沿線の商業施設でのお買い物、電車やバスの利用で貯まるポイントです。貯まったポイントは1ポイント=1円分として、東急グループの商業施設やPASMOにチャージして利用できます。
また、Q SKIPで利用できる東急線ワンデーパス1枚がプレゼントされます。Q SKIPとは、スマートフォン1つで
電車のフリーパスや施設の入場券等が購入できて、使えるサービスです。
スケジュール
「東急株式会社第22回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」(愛称:Q SKIP債)の条件決定から償還までのスケジュールは以下のとおりです。
- 2026.4.3条件決定
- 2026.4.6募集開始
- 2026.4.20募集終了
- 2026.4.21発行
- 2026.10.21利払い
- 2027.4.21利払い・償還
条件決定日
2026年4月3日
募集期間
2026年4月6日~2026年4月20日
発行日
2026年4月21日
利払日
毎年4月21日および10月21日(年2回)
償還日
2027年4月21日
格付
「東急株式会社第22回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」(愛称:Q SKIP債)は、格付投資情報センター(R&I)および日本格付研究所(JCR)から長期個別債務格付を取得しています。
| 格付機関 | 格付 |
|---|---|
| R&I | AA- |
| JCR | AA |
格付投資情報センター
「東急株式会社第20回無担保社債(社債間限定同順位特約付)(グリーンボンド)」は、格付投資情報センター(R&I)から「AA-」の長期個別債務格付を取得しています。R&Iによる格付事由は次のとおりです。
商業集積の進んだ渋谷や横浜を起点に、東京都南部から神奈川県北部といった人口増加が続き経済活動が活発な地域を主な展開エリアとする。沿線を中心に鉄道や不動産、小売り、ホテル・リゾート事業など多様な事業を展開している。
通勤需要の回復が鈍く、2025年度上半期の鉄道旅客数はコロナ前(2019年度上半期)比約9割に留まる。それでも2023年3月に実施した運賃改定により、旅客収入はコロナ前を超えている。営業エリアの安定した人口動態や渋谷駅など沿線開発に伴う利用者数の増加を踏まえると収益は堅調に推移しそうだ。
渋谷をはじめとする都心の好立地に多くの物件を持ち、不動産賃貸業は安定した利益貢献を見込める。渋谷エリアに保有しているオフィスや商業施設の賃料引き上げで、収益は増加傾向にある。小売りといった生活サービス事業も一定の収益基盤を持つ。渋谷や新宿などで運営するホテルでは好調な訪日客需要を取り込んでいる。連結でみれば強い利益・キャッシュフロー創出力を維持していけよう。
渋谷の大型開発の竣工時期が当初計画より遅れており、その他の事業でも高水準の成長投資が続きそうで、有利子負債は増加していく見通し。債務とキャッシュフローのバランスは格付に見合わない水準ではあるが、堅調な利益・キャッシュフロー創出力を踏まえると、バランスは一定の範囲に収まる見込みだ。
日本格付研究所
「東急株式会社第20回無担保社債(社債間限定同順位特約付)(グリーンボンド)」は、日本格付研究所(JCR)から「AA+」の長期個別債務格付を取得しています。JCRによる格付事由は次のとおりです。
東急グループの中核会社。グループでは鉄道を中心とする交通事業のほか、不動産事業(販売、賃貸、管理など)、生活サービス事業(百貨店、ストア、ICT、メディアなど)、ホテル・リゾート事業といった多様な事業を展開している。渋谷駅周辺において継続的な沿線開発を進めており、現在もShibuya Upper West Project(東急百貨店本店跡地、29 年度竣工予定)、宮益坂地区第一種市街地再開発(31 年度竣工予定)、渋谷スクランブルスクエア第Ⅱ期(中央棟・西棟、31 年度竣工予定)などの開発を進めている。
高水準のキャッシュフローが定着している。東急電鉄における運賃改定(23 年 3 月実施)効果や効率化の推進、不動産賃貸収益の拡大、ホテル・リゾート事業における RevPAR の着実な向上などが寄与している。財務健全性に関する指標は改善基調にある。中期経営計画(25/3 期~27/3 期)では 3 ヵ年合計で営業キャッシュフロー(当社想定:5,000 億円)を上回る 5,200 億円の投資を計画しているが、資産売却なども予定されており、引き続き、財務健全性の維持は可能とみられる。以上から、格付を据え置き、見通しは安定的とした。
26/3 期の営業利益は 1,040 億円(前期比 0.5%増)と計画されている。不動産事業における前期にあった大型マンションの引き渡しの反動減を、インバウンド顧客の取り込みなどによるホテル・リゾート事業の増益で吸収できる見込みである。なお、25 年 10 月に発生した梶が谷駅における列車衝突事故については、業績に与える影響は軽微であったが、安定対策に向けた取り組み状況を確認していく。
25/3 期の有利子負債/EBITDA 倍率(会社公表値)は 6.0 倍(前期:6.2 倍)、同期末の DER は 1.56 倍(前期末:1.59 倍)となった。引き続き、沿線を中心とした不動産開発投資が計画されているが、REIT などを活用した資産入れ替えによる財務コントロールも見込まれることから、現状程度の財務指標を維持していく見通しである。
販売会社
以下に示す金融機関で「東急株式会社第22回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」(愛称:Q SKIP債)を販売しています。
| 金融機関 | 引受額 |
|---|---|
| 野村證券 | 1,000,000,000円 |
| SBI証券 | 1,000,000,000円 |
| 楽天証券 | 1,000,000,000円 |
| 合計 | 3,000,000,000円 |
野村證券
野村證券は「東急株式会社第22回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」(愛称:Q SKIP債)の買付注文をオンラインのみで取り扱っています。
SBI証券
SBI証券は「東急株式会社第22回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」(愛称:Q SKIP債)の買付注文をオンライントレードで取り扱っています。
楽天証券
楽天証券は「東急株式会社第22回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」(愛称:Q SKIP債)の買付注文をオンライントレードで取り扱っています。
既発債
東急株式会社は以下に示す個人向け社債を発行しています。
| 銘柄 | 発行日 | 期間 | 利率 |
|---|---|---|---|
| 第20回無担保社債 | 2025年12月15日 | 3年 | 1.37% |
| 第15回無担保社債 | 2024年12月16日 | 5年 | 1.01% |
| 第13回無担保社債 | 2022年12月15日 | 5年 | 0.49% |
| 第9回無担保社債 | 2021年12月22日 | 5年 | 0.17% |
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参考文献
東急株式会社 (2026) デジタル特典付個人向け社債「Q SKIP債」の発行条件決定
株式会社格付投資情報センター (2026) NEWS RELEASE
株式会社日本格付研究所 (2026) News Release
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