SBIネオモバイル証券(ネオモバ)はTポイントを使って1株から株式投資ができる証券会社です。単元未満株の手数料が他の証券会社より割安となっていますが、手数料体系が独特です。
SBIネオモバイル証券とは
SBIネオモバイル証券(ネオモバ)とは、ネット証券で口座数No.1のSBI証券とポイントサービス「Tポイント」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ・マーケティングが共同出資して設立された証券会社です。
現金だけでなく、Tポイントを使ってミニ株を取引できるのが特徴です。
国内株式 現物取引 | 可 |
国内株式 信用取引 | 可 |
国内株式 単元未満株 | 可 |
国内株式 IPO | 可 |
国内株式 立会外分売 | 不可 |
海外株式 | 不可 |
先物・オプション | 不可 |
債券 | 不可 |
投資信託 | 不可 |
NISA・つみたてNISA | 不可 |
iDeCo | 不可 |
大口優遇 | 不可 |
ロボアドバイザー | WeallthNavi for ネオモバ |
ポイントプログラム | Tポイント |
メリット
SBIネオモバイル証券(ネオモバ)は以下に示すメリットがあります。
Tポイントが使える
iDeCoが使える
マイナポータル連携に対応している
Tポイントが使える
SBIネオモバイル証券では、現金だけでなくTポイントを使って株を買うことができます。
SBIネオモバイル証券にログイン後、Tポイント利用手続き(ID連携)を行えば、持っているTポイントがネオモバ口座に反映されます。
Tポイントは1ポイント=1円相当で利用できます。
Tポイントがもらえる
SBIネオモバイルの利用状況に応じて、Tポイントがもらえます。
タイミング | 付与内容 | ポイント種別 |
---|---|---|
サービス利用料の支払い方法登録完了 | 200ポイント | 期間固定Tポイント |
サービス利用月の翌月第一営業日 | 200ポイント | 期間固定Tポイント |
サービス利用月の翌月最終営業日 | サービス利用料(税抜)の1% | Tポイント |
期間固定Tポイントは、原則としてSBIネオモバイル証券でのみ使用可能で、有効期限が定められています。
iDeCoで節税できる
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、掛金を毎月積み立て、投資信託で年金を運用する制度です。
通常は投資信託による値上がり益の20.315%が所得税等として課税されますが、iDeCoを利用すれば非課税となります。さらに、掛金は全額所得控除となり、給与から天引きされている所得税の節税にもなるという、たいへんお得な制度です。
iDeCoについて詳しくは、次の記事をご覧ください。
関連記事 iDeCo(個人型確定拠出年金)とは?
SBIモバイル証券では、2019年12月からiDeCoを利用できるようになりました。
iDeCoを利用できる投資信託は、金融機関によってあらかじめ決められています。ネオモバではSBI証券のiDeCo「セレクトプラン」と同じ商品が選べます。
SBI証券のiDeCo「セレクトプラン」について詳しくは、次の記事をご覧ください。
マイナポータル連携に対応している
SBIネオモバイル証券(ネオモバ)は特定口座年間取引報告書のマイナポータル連携に対応していす。e-Taxによる確定申告の際に、特定口座年間取引報告書に書かれた内容を、いちいち手作業で入力する必要がありません。
SBIネオモバイル証券の手数料
SBIネオモバイル証券の手数料は、月間の株式約定代金の合計額に応じて決まります。
約定代金合計額 | 手数料 |
---|---|
0円以上 50万円以下 | 220円 |
50万円超 300万円以下 | 1,100円 |
300万円超 500万円以下 | 3,300円 |
500万円超 1,000万円以下 | 5,500円 |
1,000万円超 100万円ごとに | +1,100円 |
1日の株式約定合計額によって手数料が決まるという手数料体系を採用している証券会社は多いですが、月間の株式約定代金の合計額によって手数料が決まる手数料体系を採用しているのは珍しい存在です。
1株(単元未満株)から取引できる証券会社では、売買代金の0.5%程度の手数料を徴収することが多いので、月に4万円以上取引すれば他の証券会社より得になります。
証券会社 | 手数料 | 最低手数料 |
---|---|---|
マネックス証券 | 0.5% | 48円 |
SBI証券 | 0.5% | 50円 |
野村證券 | 1.0% | 500円 |
※1注文の約定代金に対する手数料(税抜)
SBIネオモバイル証券の取扱商品
SBIネオモバイル証券では次の商品を取り扱っています。
- 国内株式
- WealthNavi for ネオモバ
国内株式
国内株式は取引できる単元株数が決められていて、たとえばディズニーランドを運営する株式会社オリエンタルランドは100株単位で売買できます。オリエンタルランドの株価が1株あたり13,000円であれば、100株130万円で取引することになります。
証券会社の中には単元株数に関わらず1株単位で取引できるところがあります。これを単元未満株取引といいます。ただし、単元未満株取引の手数料は単元株取引より割高であることが一般的です。
SBIネオモバイル証券では、国内株式を1株から取引できます。国内株式であれば、上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(REIT)も取引できます。
ひとかぶIPO
ひとかぶIPOとは、IPO(新規上場株式)を1株単位で購入できるサービスです。
通常、IPOの購入は100株を1単位として購入するものなのですが、ひとかぶIPOでは1株から99株まで1株単位で購入できます。
既に上場している株式であれば、1株単位で株式を売買できる単位未満株(ミニ株)サービスを提供している証券会社は多いですが、IPO(新規上場株式)でも1株から購入できるのはユニークなサービスです。
SBIネオモバイル証券でのIPOには、優遇抽選と完全抽選という2種類の枠があります。
優遇抽選枠では、20代や30代の方が当選しやすくなる「若年優遇」や、ネオモバでの取引状況に応じて当選確率が高まる「取引継続優遇」などがあります。
完全抽選枠では、公平な抽選となります。
ひとかぶIPOはBB(ブックビルディング期間)終了後、公募価格が決定してから申し込みが開始されます。購入を希望する株数を入力するだけで、申し込みが完了します。
ひとかぶIPOの第1弾として、BuySell TechnologiesのIPO(新規上場株式)を取り扱います。
項目 | 内容 |
---|---|
銘柄名 | 株式会社BuySell Technologies |
コード | 7685 |
上場日 | 2019年12月18日 |
上場市場 | 東証マザーズ |
WealthNavi for ネオモバ
「WealthNavi for ネオモバ」は、ロボアドバイザーによる全自動のおまかせ資産運用サービスです。自分で株式の銘柄を選ぶのが難しい方にとって、便利なサービスです。
本家のWealthNaviを利用するには、最低でも10万円必要になりますが、「WealthNavi for ネオモバ」だと1万円からロボアドバイザーを利用できます。
WealthNaviについて詳しく知りたい方は、次の記事をご覧ください。
関連記事 WealthNavi(ウェルスナビ)ロボアドバイザーで全自動の資産運用
FX
SBIネオモバイル証券では外国為替証拠金取引(FX)サービスも提供しています。
FXにおいてもTポイントを使って取引ができます。
通常、FXでは10,000通貨単位または1,000通貨単位で取引するものなのですが、ネオモバのFXでは1通貨から取引できます。
ネオモバのFXでは次の通貨ペアを取り扱っています。
- 米ドル/円
- ユーロ/円
- ポンド/円
- 豪ドル/円
- NZドル/円
- カナダドル/円
- スイスフラン/円
- 南アフリカランド/円
- トルコリラ/円
- 人民元/円
- 韓国ウォン/円
- 香港ドル/円
- ユーロ/米ドル
- ポンド/米ドル
- 豪ドル/米ドル
- NZドル/米ドル
- 米ドル/カナダドル
- 米ドル/スイスフラン
- ユーロ/ポンド
- ユーロ/豪ドル
- ユーロ/NZドル
- ユーロ/スイスフラン
- ポンド/米ドル
- ポンド/スイスフラン
- 豪ドル/NZドル
- 豪ドル/スイスフラン
デメリット
SBIネオモバイル証券には次のデメリットがあります。
- 取引しなくても手数料がかかる
取引しなくても手数料がかかる
SBIネオモバイル証券の手数料は、月ごとの売買代金の合計額に応じて決まります。
約定代金合計額 | 手数料 |
---|---|
0円以上 50万円以下 | 220円 |
50万円超 300万円以下 | 1,100円 |
300万円超 500万円以下 | 3,300円 |
500万円超 1,000万円以下 | 5,500円 |
1,000万円超 100万円ごとに | +1,100円 |
SBIネオモバイル証券では、月間の約定代金合計額が0円でも220円の手数料がかかります。つまり、取引しなくても手数料がかかるということです。
もし、しばらく売買しないのであれば、サービスを一時停止することもできます。一時停止手続きの手順について詳しくは、次の記事をご覧ください。
口座開設
SBIネオモバイル証券に口座を開設する際、次の情報を登録する必要があります。
- 源泉徴収区分の選択
- 配当金受取方法の設定
源泉徴収区分の選択
SBIネオモバイル証券の口座には、次の2種類があります。
- 特定口座(源泉徴収あり)
- 特定口座(源泉徴収なし)
SBIネオモバイル証券に口座を開設する際、いずれかを選ぶ必要があります。
ネオモバにまかせる(特定口座・源泉徴収あり)を選択した場合、SBIネオモバイル証券が取引の記録や損益の計算を元に税金を源泉徴収します。原則として、確定申告は不要です。
特定口座(源泉徴収なし)を選択した場合、原則として自分で確定申告する必要があります。
源泉徴収ありと源泉徴収なしのどちらを選んだ方が得かは、条件によって異なります。詳しく知りたい方は、次の記事をご覧ください。
関連記事 特定口座の「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」ではどちらが得?
配当金受取方法の設定
SBIネオモバイル証券に口座を開設する際、株式配当金の受取り方法を選ぶ必要があります。株式配当金の受取り方法には、次の2種類あります。
- 株式数比例配分方式
- 配当金受領証方式
SBIネオモバイル証券の口座で受け取る(株式数比例配分方式)を選んだ場合、株式配当金はSBIネオモバイル証券の総合取引口座に入金されます。
配当金受領証方式を選んだ場合、株式発行会社から郵送される郵便振替支払通知書(配当金領収証)を郵便局に持参して、配当金を受け取る必要があります。
配当金受領証方式を選ぶメリットはありませんので、株式数比例配分方式を選んでください。
SBI証券と合併
SBIネオモバイル証券は2024年1月にSBI証券と合併する予定です。合併に伴い、SBIネオモバイル証券の口座は、SBI証券の総合口座へ統合されます。
関連記事
参考文献
株式会社SBIネオモバイル証券 (2022) SBI証券とSBIネオモバイル証券の経営統合に関するお知らせ
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