LINE証券はスマホで簡単に株が購入できるLINEのサービスです。この記事では、LINE証券についてご紹介します。
LINE証券の会社概要
LINE証券は、野村證券の親会社である野村ホールディングスとLINEが共同で開発したサービスです。
項目 | 内容 |
---|---|
社名 | LINE証券株式会社 |
設立 | 2018年6月1日 |
資本金 | 100億円 |
株主 | LINE Financial株式会社(51%) 野村ホールディングス株式会社(49%) |
所在地 | 東京都品川区西品川1-1-1 |
手数料
LINE証券には次の手数料がかかります。
株式売買の手数料はスプレッド方式
一般的な証券会社では、株の買値と売値が同じで、約定金額(株式の売買金額)によって売買手数料が定められています。
LINE証券では売買手数料はかかりませんが、株の買値と売値が異なります。
LINE証券と、一般的な証券会社の例として楽天証券の手数料の仕組みを比較してみます。
項目 | LINE証券 | 楽天証券 |
---|---|---|
買値と売値 | 0.05%~0.50%の差がある | 同じ |
売買手数料 | なし | 0.003377%~0.11% |
LINE証券の手数料の仕組みは、外貨両替に似ています。
たとえば、日本円を米ドルに両替する場合に、売値が1ドル120円で買値が1ドル118円だったとします。1ドルを120円で買って、すぐその場で118円で売ると差額である2円の損失が出ます。この2円が実質的な手数料となります。
LINE証券では、このスプレッド差を手数料ではなく「取引コスト」と呼んでいます。
スプレッドは固定されたものではなく、市場および個別銘柄の急変時や流動性が低下している状況、ボラティリティが通常より高い状況等によってスプレッドが拡大することがあります。
2019年12月からLINE証券の取引コストが変更されます。
取引時間 | 取引コスト |
---|---|
日中取引(09:00~14:50) | 0.05% |
夜間取引(17:00~21:00) | 0.50% |
LINE証券の取引方法
LINE証券の取引方法には、ほかの証券会社とは異なる独自のルールがあります。
LINE Payから入金できる
LINE証券の口座へ入金する方法には3種類あります。
- LINE Payから入金
- LINE Payに登録している銀行座からの入金
- 入金専用口座への振込
LINE Payから入金するには、LINE Payの入金画面から手続きできます。手数料は無料です。
LINE Payに登録している銀行座から入金するには、LINE Payの入金画面のデビット支払いから手続きできます。手数料は無料です。
銀行口座へ振り込んで入金するには、顧客ごとに割り当てられた入金専用の銀行口座に振り込みます。振込手数料は顧客の負担となります。
LINEポイントで投資できる
LINE証券ではLINEポイントを使って株式や投資信託を買うことができます。
LINEポイントをLINE Pay残高へ交換することが2019年末にできなくなります。LINE証券でLINEポイントを使って金融商品を買えば、それを売却することで現金化することもできます。
東証の取引時間中のみ注文できる
ほとんどの証券会社では東京証券取引所の取引時間外でも売買注文を受け付けますが、LINE証券では取引時間中のみ注文を受け付けます。
成行注文のみ
価格を指定して売買する指値注文はできず、LINE証券が提示する価格で売買する成行注文のみできます。
1株から注文できる
通常、株式は銘柄ごとに注文単位が決められていますが、LINE証券では1株から注文できます。
LINE証券の取扱銘柄
通常、証券会社は東京証券取引所に上場されているほぼすべての銘柄を取り扱っています。
LINE証券は他の証券会社と異なり、取扱銘柄が限られています。
株式
LINE証券では、次の上場株式を取り扱っています。
証券コード | 銘柄 |
---|---|
1605 | 国際石油開発帝石 |
1801 | 大成建設 |
1928 | 積水ハウス |
2127 | M&Aセンター |
2229 | カルビー |
2269 | 明治ホールディングス |
2317 | システナ |
2326 | デジタルアーツ |
2371 | カカクコム |
2413 | エムスリー |
2432 | ディー・エヌ・エー |
2502 | アサヒグループホールディングス |
2587 | サントリー食品インターナショナル |
2593 | 伊藤園 |
2702 | 日本マクドナルドホールディングス |
2811 | カゴメ |
2897 | 日清食品ホールディングス |
2914 | 日本たばこ産業 |
3064 | MonotaRO |
3088 | マツモトキヨシホールディングス |
3092 | ZOZO |
3197 | すかいらーく |
3382 | セブン&アイホールディングス |
3563 | スシローグローバルホールディングス |
3861 | 王子ホールディングス |
3923 | ラクス |
3990 | UUUM |
4063 | 信越化学工業 |
4324 | 電通 |
4344 | ソースネクスト |
4384 | ラクスル |
4385 | メルカリ |
4452 | 花王 |
4502 | 武田薬品工業 |
4587 | ペプチドリーム |
4661 | オリエンタルランド |
4666 | パーク24 |
4680 | ラウンドワン |
4689 | ヤフー |
4751 | サイバーエージェント |
4755 | 楽天 |
4901 | 富士フィルムホールディングス |
4911 | 資生堂 |
4974 | タカラバイオ |
5020 | JXTGホールディングス |
5108 | ブリヂストン |
5301 | 東海カーボン |
5401 | 日鐵住金 |
6098 | リクルートホールディングス |
6301 | 小松製作所 |
6326 | クボタ |
6383 | ダイフク |
6460 | セガサミーホールディングス |
6501 | 日立製作所 |
6594 | 日本電産 |
6752 | パナソニック |
6754 | アンリツ |
6758 | ソニー |
6861 | キーエンス |
6954 | ファナック |
6981 | 村田製作所 |
7011 | 三菱重工業 |
7203 | トヨタ自動車 |
7267 | 本田技研工業 |
7270 | SUBARU |
7453 | 良品計画 |
7532 | パンパシフィックホールディングス |
7564 | ワークマン |
7581 | サイゼリヤ |
7606 | ユナイテッドアローズ |
7747 | 朝日インテック |
7751 | キヤノン |
7832 | ダイナムコホールディングス |
7956 | ピジョン |
7974 | 任天堂 |
8031 | 三井物産 |
8035 | 東京エレクトロン |
8113 | ユニ・チャーム |
8267 | イオン |
8306 | 三菱UFJフィナンシャル・グループ |
8411 | みずほフィナンシャルグループ |
8591 | オリックス |
8766 | 東京海上ホールディングス |
8801 | 三井不動産 |
9022 | 東海旅客鉄道 |
9024 | 西武ホールディングス |
9064 | ヤマトホールディングス |
9104 | 商船三井 |
9202 | ANAホールディングス |
9433 | KDDI |
9474 | ゼンリン |
9501 | 東京電力ホールディングス |
9603 | HIS |
9684 | スクウェア・エニックスホールディングス |
9735 | セコム |
9766 | コナミホールディングス |
9843 | ニトリホールディングス |
9861 | 吉野家ホールディングス |
9983 | ファーストリテイリング |
9984 | ソフトバンクグループ |
投資信託も買える
LINE証券は2019年11月27日から投資信託の取扱いを始めました。
LINE証券が取り扱う投資信託のラインナップと、それぞれのファンドの詳細、おすすめのファンドは次の記事をご覧ください。
関連記事 LINE証券が投資信託の取扱いを開始【ファンド一覧とおすすめを紹介】
デメリット
LINE証券には次のデメリットがあります。
- 出金手数料がかかる
- NISAを利用できない
- iDeCoを利用できない
出金手数料がかかる
ほとんどの証券会社では、証券口座から銀行口座へ出金するときに手数料はかかりません。
しかし、LINE証券では銀行口座へ出金するときに手数料がかかります。
出金先 | 出金手数料 |
---|---|
LINE Pay | なし |
銀行口座 | 220円(税込) |
銀行口座ではなくLINE Pay口座へ移すには手数料がかかりません。
NISAを利用できない
NISA(少額投資非課税制度)とは、株式の売買で得た利益に税金がかからないという投資家に非常り有利な制度です。しかし、LINE証券はNISAに対応していないので、この制度を利用できません。未成年向けのジュニアNISAも利用できません。
また、投資信託であれば、つみたてNISAという同様の制度も利用できますが、LINE証券は投資信託を取り扱っていないので、つみたてNISAも利用できません。
iDeCoを利用できない
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、NISAと同様に株式の売買で得た利益に税金がかからないうえ、掛金が所得控除になる投資家に非常に有利な制度です。しかし、LINE証券はiDeCoに対応していないので、この制度を利用できません。
口コミ
LINE証券指値注文できないのね。口座開設だけして眠らせてる楽天証券の方が使い勝手良さそうな。
— えれっさん@CB1300SF (@ele3_11) November 28, 2019
LINE証券、銀行口座に戻すには220円掛かるのか。出金手数料かかるのは嫌だー
— Tokyo0422 (@tokyo04221) November 27, 2019
知り合いに聞かれたので調べてみました
LINE証券購入銘柄数が少な目なのは考える手間も減りますし、投資の入口としては非常に良いとは思う。
ただしスプレット昼間0.05%、夜間0.5%は気を付けた方が良いと思います。
お仕事終わりの時間帯でも取引が出来ると思っていると大きな手数料が…#LINE証券 pic.twitter.com/QMjiu5VWgG— ゆうき@節約投資 (@setsuyakutousi) November 26, 2019
LINE証券開いたけど、使う理由がないなぁ。。。SBIとクリックで十分過ぎる。わざわざ使う理由がない・・・
— bloody snow (@bloody_snow) November 25, 2019
LINE 証券のスプレッドが0.05%で話題になっているけど、日興フロッギーの買付時手数料無料が話題にならないのが何故だろうと思う。来年の3月から100円単位で買えるようになるというのに。
— たっきー (@TackyYoji) November 25, 2019
LINE証券の評価
LINEから手軽に株取引を始められるというコンセプトで、未経験者をターゲットとした証券会社です。
ほかの証券会社と比べてサービスが著しく劣っているので、経験者であれば、あえてLINE証券を使う理由はないでしょう。
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