「iFree」は大和投資信託の低コストインデックスファンドシリーズです。NYダウやS&P500など、他のインデックスファンドシリーズでは取り扱っていないインデックスファンドがあるのが特徴となっています。
iFreeのラインナップ
iFreeシリーズには、次のファンドがあります。
iFree | 信託報酬(税抜) | 実質コスト |
---|---|---|
日経225インデックス つみたてNISA | 0.140% | 0.192% |
TOPIXインデックス つみたてNISA | 0.140% | 0.191% |
JPX日経400インデックス つみたてNISA | 0.195% | 0.228% |
外国株式インデックス(為替ヘッジあり)つみたてNISA | 0.190% | 0.289% |
外国株式インデックス(為替ヘッジなし)つみたてNISA | 0.190% | 0.272% |
NYダウ・インデックス | 0.225% | 0.288% |
S&P500インデックス つみたてNISA | 0.225% | 0.380% |
新興国株式インデックス つみたてNISA | 0.340% | 0.778% |
日本債券インデックス | 0.140% | 0.156% |
外国債券インデックス | 0.180% | 0.228% |
新興国債券インデックス | 0.220% | 0.414% |
J-REITインデックス | 0.290% | 0.322% |
外国REITインデックス | 0.310% | 0.519% |
8資産バランス つみたてNISA | 0.220% | 0.343% |
年金バランス | 0.159% | データなし |
「iFree」は「たわらノーロード」より種類が多くなっています。日本株については日経平均株価(日経225)に加えてTOPIXと日経400のインデックスファンドがあります。
インデックスファンドの信託報酬が低価格化している昨今ですが、インデックスを組み合わせたバランス型ファンドには信託報酬の低価格化競争が及んでいなかったのですが、「iFree」はバランス型ファンドも用意されていて、信託報酬も安くなっています。バランス型ファンドに投資したいものの、インデックスファンドとくらべて信託報酬が高かったために躊躇していた投資家にとって朗報でしょう。
株式
株式に投資するiFreeは次の8本です。
- iFree 日経225インデックス
- iFree TOPIXインデックス
- iFree JPX日経400インデックス
- iFree 先進国株式インデックス(為替ヘッジあり)
- iFree 先進国株式インデックス(為替ヘッジなし)
- iFree NYダウ・インデックス
- iFree S&P500インデックス
- iFree 新興国株式インデックス
Free 日経225インデックス
iFree 日経225インデックスは日本の株式に投資するインデックスファンドで、日経平均株価をベンチマーク(参考指標)としています。
iFree TOPIXインデックス
iFree TOPIXインデックスは日本の株式に投資するインデックスファンドで、TOPIX(東証株価指数)をベンチマークとしています。
対象銘柄数が少なく、特定銘柄の寄与度が高い日経平均株価をベンチマークとするインデックスファンドを嫌う投資家も多いので、TOPIXインデックスファンドもあるのは嬉しいです。また、TOPIXインデックスファンドの信託報酬は日経225インデックスファンドの信託報酬より高いことが多いのですが、「iFree」では日経225とTOPIXは信託報酬が同額となっています。日経400についても同様です。
iFree JPX日経400インデックス
iFree JPX日経400インデックスは日本の株式に投資するインデックスファンドで、JPX日経インデックス400をベンチマークとしています。
iFree 外国株式インデックス
iFree外国株式インデックスは、日本を除く先進国の株式に投資するインデックスファンドで、MSCIコクサイ・インデックス(円換算)をベンチマークとしています。
iFree NYダウ・インデックス
iFree NYダウ・インデックスは米国の大型株に投資するインデックスファンドで、ダウ・ジョーンズ工業株30種平均をベンチマークとしています。先進国全体ではなく米国株に特化して投資することができます。
これまでNYダウをベンチマークとするインデックスファンドは信託報酬が高いことが多かったのですが、iFree NYダウ・インデックスは信託報酬が年率0.224%(税抜)と、ETFである「NEXT FUNDSダウ・ジョーンズ工業株30種平均株価連動型上場投信」(銘柄コード:1546)より信託報酬が安くなっています。そのためか特に人気が高く、iFreeシリーズの中で一番純資産総額が多くなっています。
iFree S&P500インデックス
iFree S&P500インデックスは、アメリカの株式に投資するインデックスファンドで、S&P500をベンチマークとしています。
S&P500とは、ニューヨーク証券取引所やNASDAQに上場している銘柄から代表的な500銘柄の株価を基に、S&P Dow Jones Indicesが算出している時価総額加重平均型の株価指数です。
iFree 新興国株式インデックス
iFree新興国株式インデックスは、新興国の株式に投資するインデックスファンドで、FTSE RAFIエマージングインデックス(円換算)をベンチマークとしています。
新興国株式については「iFree」と「たわらノーロード」はベンチマークとするインデックスが異なっていて、「iFree」がFTSE RAFIエマージングインデックス、「たわらノーロード」がMSCIエマージングマーケットインデックス(円ベース)をベンチマークとしています。
債券
債券に投資するiFreeは次の3本です。
- iFree 日本債券インデックス
- iFree 外国債券インデックス
- iFree 新興国債券インデックス
iFree 日本債券インデックス
iFree日本債券インデックスは、日本の債券に投資するインデックスファンドで、NOMURA-BPI総合をベンチマークとしています。
iFree日本債券インデックスファンドについては特殊な信託報酬になっていて、新発10年国債の利回りに応じて信託報酬が変動します。新発10年国債の利回りが1%未満の場合は0.140%(税抜)ですが、新発10年国債の利回りが1%以上になると信託報酬が0.220%(税抜)となります。
つまり、現在は「たわらノーロード国内債券」より信託報酬が安いですが、もし新発10年国債の利回りが1%以上となった場合は「たわらノーロード国内債券」より信託報酬が高くなります。
iFree 外国債券インデックス
iFree外国債券インデックスは日本を除く先進国の国債に投資するインデックスファンドで、FTSE世界国債インデックス(除く日本・円換算・為替ヘッジ無し)をベンチマークとしています。
iFree 新興国債券インデックス
iFree新興国債券インデックスは新興国の国債に投資するインデックスファンドで、JPモルガン・ガバメントボンド・インデックス – エマージングマーケッツ・グローバル・ディバーシファイド(円換算)をベンチマークとしています。
欧州や日本でマイナス金利が導入されている昨今、新興国債券にも投資できるのも便利でしょう。
REIT
REIT(不動産投資信託)に投資するiFreeは次の2本です。
- iFree J-REITインデックス
- iFree 外国REITインデックス
iFree J-REITインデックス
iFree J-REITインデックスは、東京証券取引所に上場している不動産投信(J-REIT)に投資するインデックスファンドで、東証REIT指数をベンチマークとしています。
iFree 外国REITインデックス
iFree外国REITインデックスは、先進国のREITに投資するインデックスファンドで、S&P先進国REIT指数(除く日本)をベンチマークとしています。
バランス
国内外の株式、債券、REITに投資するiFreeは次の2本です。
- iFree 8資産バランス
- iFree 年金バランス
iFree8資産バランス
「iFree 8資産バランス」は、値動きの異なる8つの資産クラスに均等分散投資を行ない、信託財産の着実な成長と安定した収益の確保を目指す投資信託で。
- 国内株式
- 先進国株式(日本を除く)
- 新興国株式
- 国内債券
- 先進国債券
- 新興国債券
- J-REIT
- 先進国REIT
設定日
2016年9月8日
決算日
毎年9月7日(休業日の場合翌営業日)
信託期間
無期限
購入時手数料
なし
信託財産留保額
なし
信託報酬
年率0.242%
実質コスト
第7期(2022年9月8日~2023年9月7日)における「iFree 8資産バランス」の実質コストは年率0.306%です。
項目 | 比率 |
---|---|
信託報酬 | 0.242% |
売買委託手数料 | 0.010% |
有価証券取引税 | 0.006% |
その他費用 | 0.049% |
合計 | 0.306% |
NISA
少額投資非課税制度(NISA)は、「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の2種類に分類されています。
成長投資枠のNISAは、株式と投資信託(整理・監理銘柄、信託期間20年未満、毎月分配型の投資信託およびデリバティブ取引を用いた一定の投資信託等を除く)が対象です。「iFree 8資産バランス」は、成長投資枠の対象商品です。
つみたて投資枠のNISAでは、一定の条件に基づいて金融庁が定めた対象商品のみに投資できます。「iFree 8資産バランス」は、NISA(つみたて投資枠)の対象商品です。
NISA(つみたて投資枠)の対象
iFree年金バランス
iFree年金バランスは、資産配分を年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の基本ポートフォリオに近づけることを目標とするファンドです。
iFreeの販売会社
次の証券会社でiFreeを販売しています。
次の銀行でiFreeを販売しています。
- イオン銀行
- 三菱UFJ銀行
iFreeはメジャーな株価指数に連動するインデックスファンドですが、iFreeよりマイナーでユニークな株価指数に連動するインデックスファンドとしてiFreeNEXTがあります。iFreeNEXTについて詳しくは次の記事をご覧ください。
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iFreeは株価指数に連動させることを目的としたインデックスファンドです。ファンドマネージャーが投資する企業を選定するアクティブファンドのiFreeActiveについては、次の記事をご覧ください。
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iFreeのほかに、低コストなインデックスファンドとして次のファンドがあります。
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